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歌集「春雪花」
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 影追いし

  風待月の

   去りしなば

 淋しさ写す

    梅雨の空かな



 彼の影を追うように日々を過ごすだけの毎日…。気付けば、もう六月も終わりだ…。

 今日の空は中途半端な曇り空…何だか私の淋しさを写し取ったような梅雨の空に、余計に淋しさが募り…彼を想い出すのだ…。



 無駄に生き

  無駄に散りゆく

    わが命

 意味ぞありなば

     君への想いぞ



 まるで無駄な私の人生…。きっと何も遺せず…無駄に死に逝くに違いない…。

 もし…私が最期に自分の人生に意味を求めるとしたら…それはきっと、彼を心から愛したことに違いない…。




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