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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
(真剣)
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「それでは!第二回ガールズトーク(真剣)、イン“ウィル・オ・ウィスプ”をはっじめまーす!」

ワーパチパチー、とヤシロが盛り上がるのに合わせて音央と鳴央が手を叩き、スレイブは一つため息を漏らす。そしてこんな雰囲気に初参加(正確にはヤシロによって強制連行)されたウィラはひたすら疑問符をあげている。
なお、(真剣)とついたのは別に真剣な話題でもなんでもなく集まったものが開催されているからだ。そちらについては本当にヤシロの気分で開催されたりしている。そして飛鳥や耀、黒ウサギ、リリなどの参加もあるものだ。話す内容は本当に何でもよく、どちらかというとただおしゃべりをしながらお菓子を食べてお茶を飲む場となっている。
一方の(真剣)の方は、第二回という名称からもわかるようにこれまでに一回しか開かれていない。たった一度、収穫祭の時に開かれたものだけ。割と真剣なのだ。

余談だが、初参加のはずの湖札はとっくにこの空気になじんでいた。

「はい、まあというわけで集められたのはいいんだけどね。なんで集めたの、ヤシロ?」
「ウィラお姉さんが参戦するかもだから」
「「「「・・・・・・うん?」」」」

知らなかった四名が一斉に疑問符をあげた。そして、ウィラはどう説明したものかとかなり慌てる。だがまあ。

「―――――というわけで、厳密にはちょっと違うんだけどね」
「ああ、そう言う感じの・・・」
「それは、ちょっと複雑ですね・・・」
「いやだから!な、なんで私がその話題で呼び出されるんだ!?」
「うーん・・・」

そんな中でも一人だけ通常状態だったヤシロが説明したことでその場はすぐに収まった。とりあえずスレイブの発言は「はいはい」といった様子で流して、話の再開に移る。

「とりあえず、なんだけど・・・ウィラさん。それって重要なことなの?」
「・・・えっと、どういうこと?」
「あ、うん。ごめん。確かに私の言い方が足りないですね。ただ、私たち(鬼道)にしてみればそれくらい普通だから」

そう言われて納得した様子を見せたのは二人だけ。まだ細かい事情を知ってはいない三人は首を傾げたが。

「そっか、音央さんに鳴央さん、スレイブちゃんは知らないんだ」

むしろそこから湖札は誰が知っているのかを判断し。

「何を知らないの、湖札?鬼道ってことは一輝にもかかわること?」
「うん、むしろ分家の私よりも本家の兄さんの方が」
「ここまで話した以上、説明はするんだろうな?」
「もちろん。といっても、全部説明してたら朝になっちゃうからざっくりと説明するけど・・・私たち鬼道の一族って、感情が一部欠落してるんですよね」

そう前置きをして、湖札は説明を始める。
鬼道の一族には、『自分の感情』であると断言できない感情が存在すること。
それ
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