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妖精の義兄妹の絆
ファイアボールと連隊長
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四輪は一気に加速し王国軍を撒いた。
「チッ。…まぁいい。どの道奴らも捕まえるからな。」
飛行船の中の一室に立っていた男が呟いた。














ブロロロロ…

無事王国軍から逃れたナツたちは街を出て荒野を走っていた。
「助かったわ。ありがとう。」
「…ありがとうございます。」
「お、おおお…。」
元気のないナツたちをよそに運転手は言った。
「おまえら王都に行くんだろ?あんなオンボロ船よりこっちの方が速ェぜ。クク…妖精の尻尾最速の男…













ファイアボールのナツとはオレの事だぜ。」
「「ナツーーー!!!?」」
「オ、オレ!?」




















一方こちらは飛行船の中にある牢屋
ここにタクヤは閉じ込められていた。
「コラぁぁぁぁ!!!!ここから出しやがれ!!!!」

ガコン ガコン

鉄格子に何度も体当たりするがビクともしない。
「くそっ!!てかここあちぃ!!!」
タクヤは暑さに耐えきれず黒髪のウィッグを投げ捨てた。
「この手錠もうっとうしい!!!」
「テメーの方がうっとうしいっての。」
「!!」
鉄格子の外から誰かの声が聞こえてきた。
「ったくよ。いい加減おとなしくできねぇのかよ。どーせ魔法もねぇんだから。」
そこに現れたのは背中に幾つもの剣をからい、両腰にも長剣を携えているフードの男だ。
男は笑いながら持っていたパンを食べ始める。
「オイ!!ここから出せ!!てかメシ食わせろ!!」
「オイオイせめてひとつにしねーか。メシなら後で持ってきてやるよ。」
「テメー!!オレを捕まえてどうする気だ。」
タクヤは依然フードの男に威嚇しながら問いただす。
だが、男は笑ったままその場を後にする。
「ちょ、答えろやぁぁぁ!!!」
男は止まる事なく手を振りながら消えていった。













「連隊長!!後1時間で王都へ到着いたします。」
「おう、ごくろーさん。」
そう言って部下の一人は連隊長の前を後にした。
「いやーアースランドかぁ。おもしれぇな。ホントにソックリだったぞ。」
連隊長はフードを外し、外に目をやる。
綺麗な碧髪に逆立った毛先。その顔はどこか幼さを残しつつも凛とした顔立ちだった。
「ハハッ…。















まじでオレそっくりだ…。」
連隊長タクヤ?コキュートスは静かに笑った。



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