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そして少女は…
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土となった。

 勇者が王になってからもしばらくは魔物の脅威があったため王は兵を率いてそれを討伐して回った。それは自国のみならず隣国及びその隣国を超えて討って出た。
 その為、復興計画も遅れに遅れ、会計は赤く染まり、戴冠後長らく黒くはならなかった。そして近年また赤が増えてきているがそれは復興と防衛兵力拡大が急務としているからだ。
 しかしどういうわけか勇者批判は起きない。
 一部の者は勇者によるジェノサイドだというが各国首脳部は致し方ない犠牲と考えるものが多い。


 しかしジュードは父である先王の施策を快く思っていないし、成り行きで王になった兄が嫌いだ。そして正論しか口にしない姪も好きではない。いつかは自分が王となり善き国に再生させると心に誓っていた。

 宴会場は権謀術数に溢れ様々な思惑が飛び交い潰える場所。
 ジュードのシンパも今日は多く出席している。そのシンパにも思惑があるだろうし、ただただ勝ち馬に乗る者もいる。
 ジュードもその辺は気にしていない。自分に逆らわなければ何もしない。する余裕もない。

 いまはその時を待つ。
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