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悪来
2部分:第二章
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に告げた。
「それでだ。何処から聴こえてくるのか確かめたくなった」
「それで外にですか」
「すぐに戻る」
 こう彼に告げた。
「それまでここで待っていてくれ」
「いえ」
 しかし典偉は彼の言葉に対して首を横に振るのだった。
「その御言葉、受けるわけにはいきませぬ」
「何故だ?」
「曹昂様が御側におられるのでまず大丈夫でしょうが」
 その曹操の息子を見ながら話す。
「ですが用心に越したことはありません」
「というとだ」
「はい、私も御一緒させて下さい」
 こう彼に申し出てきた。
「是非共。それならば」
「しかしだ。そなたも疲れておるだろう」
 曹操はこう言って彼を休ませようとした。

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