暁 〜小説投稿サイト〜
小学時代を思い出そう!
「雨粒」

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 30歳を過ぎてから、途端に体力の低下を感じる出来事があった。それは、天井をタッチしょうと飛び跳ねたら……

「あっ!」

 天井まで届かなかった。 そして40歳にななり、雨を見ると……

『良く見えない!』

 その時、昔爺ちゃんが言っていた事を思い出したのだった。
 僕が小学時代の話しだ。

◇◇◇

「爺ちゃん雨降って来たよ」

 小学校1、2年の時の話しだ。当時、僕はよく爺ちゃんと散歩をしていた。

「本当かい?爺ちゃんには見えないなあ」

 空を見上げる爺ちゃんは首を傾げていた。雲からポツリポツリと降ってくる雨粒。僕にはハッキリ見えるのに、爺ちゃんには見えないのが不思議だった。

「爺ちゃんのメガネ曇ってるの?」

 と、僕が言うと……

「いや、ちゃんと見えるんだが、雨粒が早くて目が追いつかないんだよ」

 と、爺ちゃんは言っていた。
 空から舞う雨粒たち。いつかは僕にも見えなくなる事があるのだろうか?と思っていた。

◇◇◇

 あれから何十年経っただろう。子ども達と散歩に出ていた。

「あっパパ、雨が降って来たよ」

 その声に僕は空を見上げた。ああ本当に見えなくなるんだなあと思った。空を見上げると、頬にポツンポツンと雨粒が当たった。爺ちゃんが言って意味が分かった瞬間だった。

おしまい

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