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魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年
第十九話 もう一人のイレギュラー
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いう事だろう」

そう言ってミサキ執務官が全に近寄ってくる。

「む……?」

と、全の顔を見てミサキ執務官は何か考え込む。

「あ、あの……どうか、したんですか?」

「ん?いや、何でもない。さて、彼の治癒が最優先事項みたいだね。あちらの少年は彼女達が介護しているみたいだし」

そう言うと、ミサキ執務官は全の体に手を当てる。

「ふむ……擦過傷が数箇所、火傷が重いのは手の平、足に軽いのが数箇所。後は……足の筋肉が結構張ってるな。無理に行使し過ぎたのか?」

「っ!?わ、わかるんですか!?」

「ああ。私は救命師(メディカライザー)というレアスキルを持っていてね。触れた相手の怪我の具合を瞬時に理解、そしてどのように対処すればいいのかが瞬時に分かるという物でね」

そ、そんなレアスキルがあったんだ。知らなかった……。

「いや、それも仕方ないさ。このようなレアスキルは本当にレアなんでね。理由としては戦闘向きではないから、徹底的に隠してしまう人が大概なのさ」

あ、あれ?私、声に出してたっけ?

「声に出してはいないよ」

「って、また!?」

「ミサキ執務官は人の表情を見るだけで相手がどのような事を考えているかが手に取るようにわかるんだ。ミサキ執務官が執務官の資格を取れたのはこの能力にある所が大きい、戦闘面でも優秀だけれどね」

クロノの言葉に私はとても驚愕する。う、迂闊な事を考えられない……!

「とりあえず、足のマッサージから入ろう。君はそのまま治癒魔法を当ててくれ、無いよりはマシだ」

「わ、わかりました。あ、あの聖の方は……?」

「ああ、あっちは見ただけでもわかる。重症なのはこちらの方だしね。あっちはここ付きの医師にでも任せればいいだろう。さて、彼を家に連れて行こう。今出来るのは応急手当位だしね、家に連れて行けばもっときちんとした治療が出来るだろうしね」

そう言ったので私もついていく、というと快く承諾してくれた。

家に関してはシンに教えてもらったので難なく家に到着した。

全の部屋に入り、必要な処置が終わる。

「これでよし……手の火傷に関してはこの軟膏を塗り続ければいいと思うよ。この軟膏は火傷にとても効く薬でね。シンとやら、頼むよ」

『ああ、わかったよ』

「さて、これで彼はいいとして……にしても、この部屋の内装……これは、まるで……」

部屋の内装を見ながらミサキさん(ミサキ執務官と呼んでいたら「ミサキでいいよ」って言ってくれたから)がそう呟く。

「どうかしたんですか?」

「……いや、何でもない。それよりも……」

ミサキさんはそう言うと、部屋を物色し始めた。

「ちょちょちょ!?何してるんですか!?」

「いや
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