sts 08 「放たれた1発」
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オークションの開始が刻一刻と迫り空気が張り詰めていく中、事態は一気に動き始める。予想されていた事態のひとつであるガジェットドローンの襲来が現実になったのだ。
広範囲の索敵を行っていたシャマルとロングアーチからの報告によれば、敵戦力は陸戦T型がおよそ35機。大型である陸戦V型が4機確認されているそうだ。広域防御戦になるため、シャマルがロングアーチ1と共に現場指揮を取ることになった。
ショウからティアナのこと気に掛けてくれって言われたけど、フォワード達の今回の戦闘の役割はホテル前での防衛戦。つまりあたしやシグナム、ザフィーラがきちんと迎撃すれば戦闘させることはねぇ。戦闘がなければ、何も起こったりはしねぇはずだ。
シグナムとザフィーラと合流したあたしはロングアーチにデバイスのロックの解除を求める。すぐさまこちらの要求は満たされ、あたしとシグナムはそれぞれの愛機を起動させる。制服が騎士服に切り替わった直後、あたしとシグナムは敵に向かって飛翔していく。
「新人達の防衛ラインまでは1機たりとも通さねぇ。即行でぶっ潰す」
「……お前も案外過保護だな」
「うるせぇよ」
まだ教導が始まったばっかで一人前には程遠いんだから心配なのは当然だし、あたしは副隊長だぞ。なのはがいねぇ間はあたしがスターズを守らねぇといけねぇだろうが。お前は教導に参加してねぇけど、ライトニングの副隊長なんだからもっとしっかりしやがれ。というか
「ショウに頼まれただけだっつうの」
「ふ……」
「何でそこで笑うんだよ!」
「いや別に……相変わらずお前はあいつのことが好きだと思っただけだ」
うるせぇよ!
てめぇだって昔から何かと理由付けてはあいつと模擬戦やってただろうが。中学卒業してからは剣を交える機会が減って寂しそうにしてたくせに。自分だって好きなくせにあたしにだけ言うんじゃねぇ。
そのように言い返したいところだったが、今優先すべきことはガジェットドローンの破壊だ。機械相手に後れを取ることはねぇだろうが、確認される度に動きが良くなってきている。それだけに油断はできねぇ。
それに……今日のショウはかなり不安げだった。
はやてほどあいつのことは理解できねぇけど、あたしにだってそれ相応の付き合いがある。嫌な予感を感じていることくらいは理解しているし、長年の経験から言ってこういうときの予感はよく当たるもんだ。敵をフォワード達のところに行かせるわけにはいかねぇ。
「そんなことより今は目の前の敵だ。さっさと片付けるぞ」
「そうだな。……大型は私が潰す。お前は細かいのを叩いてくれ」
昔ならここで自分が大型を潰すと言っていたかもしれないが、今のあたしは昔のあたしじゃねぇ。はやての守護騎士で機動六課スターズ分隊の副隊長なんだ。シグナムよりあたし
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