暁 〜小説投稿サイト〜
小学時代を思い出そう!
「クモの巣の作り方」

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 僕の小学時代の話しだ。小学校3年の頃。図書室で読んだ図鑑に、クモが巣を作る様子の図が描かれていた。
 まずは縦糸を張って作り。そしてそこに横糸を足して、あの「クモの巣」模様を作のだ。その作り方を見て、僕も作ってみたくなった。
 学校から帰り、公園に行ってY字になった枝を拾って家に帰った。僕は裁縫箱から黒い木綿糸を出してY字の枝に結び付けて行った。
 まずは、Y字の両先に糸を結び張った。張った糸の真ん中に糸を結び、Y字の股の部分まで糸を張った。この張った糸の中央から四方八方に糸を出し張って「縦糸」を作った。

「何か面白いもん作ってんなあ」

 そこに仕事から帰って来た爺ちゃんが来た。

「クモの巣、作ってるんだ」

 と、僕は答えた。あとは横糸を張って「クモの巣」の完成だ。

「出来たら見せてくれよ」

 と、言って爺ちゃんはネクタイを緩め2階の自分の部屋へ行った。僕は中心からグルグルと横糸を張っりだした。張り出すと、本当にクモの巣らしくなっていく。最後を枝に結び付けると……「クモの巣」が完成した。
 早速、爺ちゃんに見せに行った。爺ちゃんに見せると……

「おお!よく作ったね」

 と、クモの巣を持って、ひっくり返したり、逆さにしたりと、よーく見ていた。そして……

「クモの巣って不思議なもんで巣を作った蜘蛛自身はくっつかないんだよなあ!不思議なもんだ」

 と、言った。僕は図鑑に書いてある事を思い出した。

「それは縦糸と横糸で違うんだって!横糸はネバネバだから、横糸にクモがくっついたらクモも糸に絡んじゃうんだってさ!」

 と、自慢気に言った。すると爺ちゃんは……

「そうなのかあ!知らなかったよ〜」

 と、驚いていたのだった。(まあ本当は知ってて驚いたのかも知れないが)それが妙に嬉しかったのを覚えている。

おしまい

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