第二十六話
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いかけてくる。
「えっと?」
考えてなかった…どうしよう。
えーと、えーと?
そういえばフェイトとアルフの契約って何だったっけ?
うーんと、確か…
「生涯を共に過ごすこと?」
うわっ、どこのプロポーズだ!何て考えていると。
『認識しました。契約完了します』
ソルから契約完了の宣言が行われた。
「え?」
俺は呆然としていると急に俺の胸の中心から銀色に光り輝く小さな球体…リンカーコアの欠片が飛び出し、久遠に吸い込まれていく。
久遠の中にリンカーコアの欠片が納まると途端に俺の体から久遠に引っ張られる形で魔力が移譲されていく。
うっ…ちょっとしんどいです。
どんどん引っ張られていく魔力に多少めまいを起こしかけるが何とかこらえて久遠の現状を確認する。
呼吸は安定してきて、心音は力強くなってくる。
どうやら無事に契約は成功したようだ。
「あーちゃん、終わったの?」
「うん」
俺はそう答えたえるのが精一杯だった。
足がもつれ自分の体重が支えきれなくなると、俺は自然と倒れこみそうになった。
それを自分も怪我をしているのに母さんは優しく抱きしめてくれた。
俺はそれに安心すると一気に体の力が抜けてしまった。
「お疲れ様」
母さんはそれだけを言って、俺を力強く抱きしめた後俺達はベースキャンプへと久遠を抱えながら下山した。
しばらくして俺の魔力が多少なりとも回復してきた頃、ようやく久遠が俺の腕の中で眼を覚ました。
「くぅん?」
「起きた?」
くりくりした眼で俺のことを見つめる久遠に対して俺は声を掛ける。
「体の方は大丈夫?」
俺のその質問に久遠は自分の体を一通り確認してから「くぅん」と鳴いた。
「はは、そっか良かった。言語の刷り込みと同時に発声魔法の習得も完了していると思うから喋れると思うのだけど。君の名前を聞いても良いかな?俺は御神蒼って言うんだ」
俺はほぼ間違いなく久遠だと確信しながらも一応名前の確認をする。
「…く…おん」
俺のその質問に弱弱しく口を開き答える久遠。
「そっか、久遠だね。それで今自分の立場がどういう物になっているか解る?」
これも契約の時に刷り込んであるはずなのでただの確認だ。
「あ…お…の、つかい…ま」
「うん、ゴメンね。勝手に俺の使い魔になんかしてしまって、本当は久遠に了承を得るべきだったのかも知れないけれどもあの時、久遠死にそうになってて余り時間無かったから」
「い…い。くお…ん…が、あお…達を…襲った事は、ちゃん…と…覚えて…る。あの時…『祟り』…が、久遠から…出て行く時…に、久遠か…ら、いっぱい、いのち…の力を、
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