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ローゼンリッター回想録 〜血塗られた薔薇と青春〜
第1章 第12同盟軍基礎訓練所:中半 鬼白兵戦軍曹 ルイ・マシュンゴ
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だからあきらめるな!! あきらめたらそこでおしまいなんだよ。
必ず任務を全うして、必ずこの星系を守り、君たちを生きて祖国に帰させる!
これが私の使命だ!」
とおっしゃってた。 私は自分が指揮官になったらこの精神を守り抜こうと思ったからなんです。あなたたちをクタクタにさせてまでしごきあげているのは。」
軍曹は、手に持っていた原液のウォッカを一気にのどに流し込んだ。
「この後の話もここまでしたのなら致しましょう。
エベール中尉は第2次アルレスハイム攻防戦で200人の中隊の中で唯一の戦死者となってしまいました。
私たち守備兵は自分たちの防御している宇宙港にあるトーチカ群で頑強に抵抗していました。攻防戦が始まって1か月がたち師団のうち我が中隊以外の部隊はほとんど壊滅。私たちの防御している宇宙港が攻め落とされるのも時間の問題でした。
帝国軍としてはそこさえ落とせば、後方支援物資の潤滑な搬入ができるんですから。そこで、帝国軍はこの宇宙港に公式記録では2個装甲擲弾兵師団、2個砲兵連隊、3個小型戦闘艇(ワルキューレ)航空群そして、アルレスハイム攻略任務宇宙艦隊からの衛星軌道上からの艦砲射撃でした。
たったの200人に対してです。私たちはそれ以前にも何度も攻撃を防いでいましたが、このすさまじさには言葉を失いました。
私たちはひたすら3日間に及ぶ砲爆撃に地下の防空壕に立てこもっていました。
そんな中でも、我々200人の生き残るという意志はどんなコンクリート防空壕よりも硬かったと思います。そして総攻撃4日目敵の装甲擲弾兵師団はワルキューレの圧倒的な空対地攻撃支援により前進を開始しました。
私たち200人は敵を1か所に集め200人一組で敵に臨み、全員がそれぞれの役割を果たしていました。
そんな中総攻撃開始から7日目謎の猛砲爆撃がありました。敵の艦隊方面からではない方面からその砲撃は開始され、敵の攻撃陣地に降り注いでいました。
そして8日目朝いつも通り哨戒に出ると敵の攻撃陣地があったところは焦げた死体や戦車の残骸が転がっていました。
そして、「キューン」という聞いたことのあるなじみ深いわが同盟軍小型戦闘艇スパルタニアンが飛翔してきました。
我々は助かったのです。しかし、その直後中尉が
「マシュンゴ!危ない!」
と言って私の前に飛び出したのです。
「中尉!!」
中尉の胸部から血が流れていました。もはや即死でした。 30メートル前には腹部を負傷した若い敵兵がレーザーライフルを構えて倒れていたのです。彼は狂ったように笑い始めました。
私のその時の形相は人間ではなかったと思います。
「この野郎!!!」
と言ってその瀕死の帝国兵に対してトマホークを彼の顔面めがけて振り下ろしました。
自分の正気が戻ったのは目の前の17,8歳の若い帝国兵を人間
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