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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
sts 05 「個別指導開始」
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に返事をする。じゃあさっそく訓練を始めてみよう、という流れになり、エリオ達はスフィアと障害物が待つフィールドに足を踏み入れた。必然的にフェイトは見守る立場になるため、先ほどからはたから見ていた俺の近くに歩み寄ってきた。

「ごめんね、本当はショウが指導するはずなのに」
「別に謝ることじゃないだろ。フェイトはふたりの隊長なんだし、俺は楽ができるんだから」
「あはは……私が隊長って部分だけで良かったんじゃないかな」

 苦笑いしながらのツッコミはあえて聞き流す。ここで反応するのはフェイトも困るだろうし、エリオ達にもきちんと意識を向けておかなければならないからだ。会話に熱中するわけにはいかない。

「……ふたりとも強くなれるかな」
「すでになってるさ。なのはの厳しい訓練にも付いて行っているし、キャロに至っては竜を使役できるようになっただろ。元々高い素質を持ってる奴らなんだ。日に日に強くなっていくだろうさ」

 無理や無茶な訓練はしていないし、やけになっている素振りもない。あの子達は言われたことを信じて熱心に訓練に打ち込んでいる。スバルも同じだろう。ただ……ティアナは心配だ。
 ランスターという名前にはひとつ心当たりがある。
 今からおよそ6年前、首都航空隊に在籍していたティーダ・ランスターという人物が任務中に亡くなっている。ティアナのプロフィールを見せてもらったが、彼の妹で間違いないだろう。
 悲しい過去であると思うし、ティアナの魔導師としての道に多大な影響を与えているはずだ。だがそれ以上に今の環境が問題になりそうではある。
 日頃行っている訓練やティアナの個別指導は、おそらく自身の成長を感じにくいものだろう。スバルならばどれほど耐えられるようになったか、エリオ達ならどれほど速い攻撃を避けられるようになったかが見える形で分かるのだから。
 加えて、ティアナを基準にフォワードメンバーを比較した場合、スバルは体力や魔力面で優れている。エリオには電気の魔力変換資質があるし、キャロには竜を操る力がある。このふたりは年齢が年齢だけにこれから伸びていく量も予想がしにくい。
 人が自分よりも才能がある者に出くわしたときに抱く感情は憧れといったプラスのものもあれば、妬みや劣等感といったマイナスのものもある。オーバーSランクとして知られている人物が隊長をしていることもあって、彼女は自分には才能がないと思っていたりしないだろうか。
 もしも思っているとすれば……かつての俺のように無茶な真似をしかねない。
 フォワード達を見る時間が長いのは俺となのはだ。なのはも全員きちんと見るようにはしているだろうが、訓練内容を考えたり、隊長としての責務がある。なら……

「ショウ、どうかした?」
「ん? あぁいや、何でもない。ただ……こいつらのことをちゃん
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