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恋姫†袁紹♂伝
第14話
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「あらら、うまく誤魔化せたと思ったんですがね〜。私は別に敵対するつもりは無いのに……味方する気も無いだけで」

こめかみに手を当てながら苦々しそうにつぶやく、報告に来た兵は無表情で指示を仰いだ。

「捕らえた間者達はどういたしましょう」

「そうですねー、知らなかったとはいえ捕らえてしまったわけですから、監視が厳しくなりそうなのは目に見えてますよね? 口を封じてしまいましょう」

「っ!?し、しかし仮にも本家縁の者達を手にかけたとあっては……」

兵達に緊張が走る。それもそのはず。反袁紹派が集められた荊州だが、彼等には正面から敵対する気はさらさら無い。
 袁術の勢力も列強ではあるものの、袁紹軍はその比では無い。彼等がその気になれば自分達が潰されるのは火を見るよりも明らかであった。

「……最近は賊の活動が活発になってきてますよね?」

「は、はい」

「間者達が情報を持ち帰ろうとした道中で、不幸な事故があるかもですね〜」

「っ!?御意……」

張勲の意図に勘付いた兵達はそのまま行動に移り、部屋には彼女一人となった。

「やれやれ、このくらい自分達で思いつけませんか、無能ですね〜。まぁその方が私も動きやすいですけど」

そこまで言って手元の報告書に目をやる。そこにはこれまで捕らえた者達の名が記されていた。

「それにしても袁紹様考案の警邏所と私服警邏隊はすごいですね。おかげで変な気を起こそうとする民衆と間者を捕まえ放題ですよ、このへんは感謝ですよね〜」





………
……




「馬だな」

「馬ですね」

張勲の訪問から数日後、富国強兵を推し進めている袁紹と桂花の二人に難題が立ちはだかった。

「袁紹様考案の『重騎兵』、実現できればすごいのですが……」

この時代で一般的に使われている青銅の鎧では無く、全身を覆う鉄の鎧を纏った兵士『重装兵』を試験的に作ってみたものの、重い装甲で動けるものは少なく少数精鋭となった。
 また、彼等の動きが著しく遅いため、馬に乗せることでカバーしようとしたが、その馬が矢などでやられては意味が無い。馬にも同様に鉄の鎧を装着させてみたが、搭乗者の重みも加えまともに走れそうに無い。

「西涼馬のような屈強なものが欲しいな、桂花、何か策はあるか?」

「そう……ですね」

主の問いを瞬時に思考し案をだす。

「……馬産を奨励してみてはいかがでしょう?。良い雄馬を育て上げた者に報奨金などを出して、その馬を種馬とすれば良いかと」

「ふむ、基準が難しいな」

「とりあえず体格と積載量で判断しましょう。時間はかかりますが、いずれ良き馬が揃うかと」

「……うむ!、良き案だ。それでいくとしよう。手筈はまか
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