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『曹徳の奮闘記』改訂版
第七十話
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「射てェッ!!」

ヒュンヒュンッ!!

 あの大砲とかいう攻撃に儂は床に叩きつけられたが、何とか立ち上がって城門付近で袁術軍を待ち構えた。

ズガアァーーンッ!!

 城門が破壊されて、煙の中から袁術軍が鉄楯を構えて前進してきた。

カンッ!! カンッ!!

 儂らが放った矢は鉄楯に阻まれた。

「ちぃッ!! 槍隊構えェッ!!」

 こうなれば乱戦で王双を討ち果たしてくれるわッ!!

「投げ込めェッ!!」

 ん?

 袁術軍が何かを儂らに向かって投げ込んできた。

トンッコロコロ………。

 これは確か………。

「いかんッ!? 逃げろッ!!」

 儂は咄嗟に後ろを振り向いた。

ズガアァァーーンッ!!

ズガアァァーーンッ!!

 袁術軍が投げ込んだ何かは爆発して、儂は地面に叩きつけられてそこで気を失った。






「よし、孫策軍は混乱しているな。恋、焔耶突撃するぞ」

 俺は恋と焔耶に声をかける。

 恋は劉備が合肥へ侵攻する時の予備として合肥に置いていたけど、劉備は蜀に目を向けていたから今回の作戦に参加させた。

「ん………恋、暴れる。暴れまわる」

「も、燃えてるな恋………」

 まぁ今まで戦う機会がすくなかっからな。

「焔耶は恋の抑え役だ。恋が暴走したらメシ抜きと言えば大丈夫だからな」

「うん。任しておけ」

 焔耶は頷いた。

「よし、全軍突撃せよッ!! 雑魚には構うなッ!! 敵孫策軍幹部は捕らえろッ!!」

 俺は全軍に突撃命令を出した。

『ウワアァァァァァァーーーッ!!!』

 袁術軍は一気に砦内へ突撃した。





「りゃあぁッ!!」

ザシュッ!!

「ぎゃあァッ!?」

 敵兵の片腕を斬り落として、敵兵が無くなった片腕に気を取られている隙に止めを刺す。

「進めェッ!! 砦内に雪崩れ込めッ!!」

 俺は指示を出す………ん?

「アイツは………」

 俺は近くに倒れていた女性を見つけた。

「確か黄蓋だったな………」

 背中を負傷して気絶しているけど、命に別状は無さそうだな。

「看護兵ッ!!」

 俺は黄蓋の右肩を持って看護兵を呼んだ。

「負傷ですかッ!?」

三人の看護兵が直ぐに来た。

「敵将の黄蓋だ。野戦病院に収容してロッタに手当てさせろ」

「分かりましたッ!!」

 三人の看護兵は黄蓋と共に後方へ退避した。

「さて、俺は砦内部に向かうか」

 俺は内部に向かって走った。





「報告しますッ!! 敵袁術軍が砦内に多数雪崩れ込んで大混乱となっていますッ!!
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