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とある緋弾のソードアート・ライブ
第一三話「元暗部の奴ら」
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 上条当麻を狙う謎の組織の動きを察知したのは、何もアレイスター・クロウリーやイギリス清教だけではなかった。

 現実の世界「現世(うつしよ)」とは時も場所も理論も乖離した場所がある。これは過程ではなく真実の話だ。現に、そこ「隠世(かくりよ)」にはとある存在達が現実の世界で起こり始めている出来事を静観していた。


 魔神。


 人の身にして魔術を究めた末に、神の領域まで到達した者たち。禁書目録(インデックス)の10万3千冊の魔導書を全て正しく活用し、ようやく行き着くことができる、世界すら自由に歪め、世界すら受け付けない存在。

 オティヌスを除いた様々なあらゆる宗教のあらゆる魔神たちで構成された真・グレムリンと呼べる存在。ゾンビの理論である「鏡合わせの理論」でレベル無限・残機1からレベル999999999999999999……・残機無限とすることでとりあえず「現世」に乗り込んめる状態となり、遂に行動を起こし始めた彼らは現在──とある場所に閉じ込められていた。

 無論彼らは魔神。そもそも「戦う」という思考を必要としない、その力を考え無しに振るうだけで世界を自由に歪めることのできる存在だ。本来なら彼らを封じ込めることができる存在などいないはずなのである。


 彼らが住む、「とある魔術の禁書目録」の世界には。







「厄介じゃのう」

 しわがれた老人の声が響いた。杖と紫の法衣を装備したその老人を一言で表すなら、なんと言っても「木乃伊(ミイラ)」だろう。

 網目のように刻ませた多くの皺、焦げ茶色の肌、死体というか水分を完全に失ったその姿はまさしく木乃伊と呼ぶに相応しいものだった。

「まったくだよねー。あーもうやになっちゃう」

 僧正(そうじょう)と呼ばれるその魔神に答えたのは、娘々(にゃんにゃん)と呼ばれる魔神だった。

 これまでかというほど青白い肌、丈の短い白いチャイナドレス、満州民族の帽子を被り額に「符」を貼った姿は、どちらかというとチョンシーを彷彿させるものだが、この少女の正体は尸解仙(しかいせん)と呼ばれる不老不死の仙人である。

「『ソラリス』のやつ……私等が邪魔だからと言ってあの場面で無理矢理介入してくるか?」
「彼のことだから、より確実に事を進めるために私達の弱体化を見事についてきたというところでしょうね。その上、時空軸の歪みでアレイスターは私達にやられた大火傷の修復中まで逆戻り。見事に私達とアレイスター両方を封じ込めることになったわけね」

 そしてもう一人。ネフテュスというその魔神はチョコレート色の褐色肌を包帯で覆っている銀髪の美女である。オッドアイの瞳を持っているが、その瞳の色は気まぐれにコロコロと
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