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ソードアート・オンライン 〜黒の剣士と神速の剣士〜
SAO:アインクラッド
第3話 ホルンカの村
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俺とキリトは次の村、《ホルンカ》に向かって広い草原を走っていた。
レベルアップを目指すなら街周辺の比較的安全な草原フィールドでモンスターを狩ればいいのだが、動くと決めた者たちが次々と出てきてすぐにいっぱいになってしまう。
それにモンスターPOPはエリアごとに一定時間で何匹までと決められているから、獲物が狩り尽くされると次のPOPを探して血眼になって最悪の場合、他人と奪い合わなければならなくなる。
それを避けるため俺たちは比較的安全の先、少し危険なエリアを目指している。
もちろん初めてプレイする、右も左も解らないゲームの中なら自殺行為だ。
だが俺たちは違う。
俺たちはβテスターだから、低層フロアの地形やモンスターなら熟知している。
ホルンカは、はじまりの街の北西ゲートを出て今走っている広い草原をそのまま突っ切り、深い森の中の迷路じみた小径を抜けた先にある。
村としては小さいがちゃんと圏内で、宿屋と武器屋、道具屋があり狩りの拠点としては充分に使える。
それに周りの森には、危険なスキルを使うモンスターは出てこないからソロでも、ミスをしない限り死ぬことはない。
ホルンカの村を拠点に今日中にレベルを5までは上げておきたい。
今は6時15分だから日付が変わるまでひたすら狩りを続ければレベル5ぐらいまでにはなるだろう。
そうすれば村がプレイヤーで埋まる頃には次の拠点へと行ける装備とステータスが得られる。

「利己的もいいとこだな……ソロプレイヤーの鏡だよ、まったく…」

少し前を走っていたキリトが呟いた。
全部は聞こえなかったが表情と声のトーンから察するに自分を責めているのだろう。
嫌な思いをしたくない、傷つきたくない、その一心でクラインを見捨てた自分を…
キリトは歯を食いしばると背中に装備した剣へと手を走らせた。
少し先の草むらに青イノシシことフレンジー・ボアがPOPした。
本来フレンジー・ボアはノンアクティブモンスターだからむししても大丈夫なのだがキリトは剣を抜きソードスキル、片手剣スキル単発技《スラント》を発動させフレンジー・ボアの弱点の首の後ろにスラントを命中させる。
フレンジーてボアのHPは急激に減っていき、0になると不自然に停止してパリィーン!という音と共にポリゴンとなり舞い散った。
だがキリトは足を止めず漂うポリゴンのエフェクトをそのまま突っ切っていく。
剣を背の中の鞘に勢いよく落とし込み、ようやく見えてきた暗い森に向かってキリトはスピードを上げた。
森の目の前までくるとスピードを緩め、そのまま森の中へ入った。
だが、入る直前にポーンというサウンドがなり、視界に《メッセージ:1件》のマークが表示される。
俺はなんだろう?と思い確認しようとしたがその前にキリトが森の中に入っていってしまった。
一瞬、確認し
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