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恋姫†袁紹♂伝
閑話―公孫賛視点―
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『困り果てた民草に手を差し伸べるのも名族としての役目よ!!』と、本心から言えてしまう彼は言葉通り自分に可能な範囲で人の助けになっていた……が、全ての人を助けることはしなかった。
『全ての問題に我が手を差し伸ばし解決してしまえば、いずれその者達の堕落に繋がるだけよ、手を貸さねば立ち上がれぬ者と自力でも立ち上がれる者達を見極める目を持つのも、名族としての義務ぞ!!』

その言葉の通り袁紹は自力で解決可能な問題に関しては助言をするだけで、直接手を貸すことはしなかった。
 これには公孫賛、曹操両名が関心した。 これだけ聞けば彼の内面は完璧と言えるかもしれないが、彼はとても慈悲深くそして―――『派手好き』だった。

―――ああ、あの日を昨日の事の様に思い出すなぁ

それは公孫賛が私塾に入って一年経った頃の出来事である。



………
……



「白蓮さん!ここにいたんですね!!」

「斗詩?そんなに慌てて―――まさかまた?」

袁紹が何かをやらかす度に事態を収束させていた公孫賛は、彼の側近で常識人な斗詩とはすぐに打ち解け事が起きる度に二人であたっていた。

「そのまさかです。私一人ではどうにも――」

「わかった私も行くよ」

「うう、すみません」

そしてその日も二人並んで走り、袁紹の許へと向かう

(今度は何をやらかしたんだ麗覇!また猪々子と二人で街にある賊の拠点でも潰したか?横暴な役人を叱咤したか?
移動中にいつの間にか後ろについて来た子供達と遊びだしたか?握手を求めた娘を抱きしめて失神させたか?―――
ああ、嫌な予感しかしない!)

そして現場に到着した彼女の目に映ったのは――― 

『お御輿わっしょい!お御輿わっしょい!』

「フハハハハハ、お御輿わっしょい!お御輿わっしょい!」

筋肉隆々の男達が担いだ御輿の上で高笑いしながら往来を移動する友の姿だった。

「何おやってるんだお前はーーー!!」

「おお白蓮ではないか、いやなに御輿を修繕している現場を偶然目にしてかな、我の中で何かがビビッと来たのだ」

「び、びびっと?」

「そうだ!名族とはこうあるべきというか……、事実乗ってから笑いが止まらぬわフハハハハハ!」

『お御輿わっしょい!お御輿わっしょい!』

二人が会話している間も担いだ男達は盛り上がりをみせていた。良く見ると猪々子も混じっている

「ううぅ、白蓮さんどうしましょう?」

「大丈夫だ斗詩、あいつは何だかんだ迷惑になるとわかればキチンと止めれる奴だ、おーいっ麗覇ーー」

すぐに止めさせるための言葉が見つかり袁紹に声をかけた

「どうかしたか白蓮!」

「こんな往来だと通行の邪魔になるだろ?」

「フハハ、周
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