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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
恨むぞ
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生放送をしてたけど、一応録画もされてる」
「・・・生放送(・・・)?」
「お客様は、そちらの四名様でございます」
「ふざけんなよテメエ!?」

これには、さすがの十六夜も顔を真っ赤にして一輝に詰め寄った。一輝の襟首をつかみ、思いっきりぶんぶんと振っている。

「つまりあれか!?さっきのなっさけねえ俺を見られてたってことか!?」
「まあ、うん。ほら、この三人もお前の様子が変だなー、って心配してたから。だったらちゃんと見ておくべきかなー、と思ってヤシロに呼んでもらっておいたんだよ」
「その結果、俺のあれ(・・)公開告白(・・・・)になってんじゃねえか!」

まあ、うん。これは十六夜が擁護される側であろう。アハハーとか言いながら頷いた一輝の襟首をさらに強く揺すり、二回に一回くらい一輝の後頭部が扉にぶつかっている現状を攻めるものはどこにもいないはずだ。
そして、そんなことをしながらも十六夜は状況を理解していく。
つまり、お嬢様と春日部、ヤシロ、一輝の四人がニヤニヤとしながら残りの二人を見ているのはそういうわけで、黒ウサギの髪が桃色になって顔が真っ赤になって、お嬢様と春日部につかまってるのもそういうわけで・・・と、そんな感じのところまで考えが至ると、さすがの十六夜も観念したのか、一輝の襟首をはなした。

「・・・一輝、とりあえずこの件については、今度一発殴らせろ」
「あー、うん。まあ、さすがにこれは仕方ないかなぁ・・・」

一輝に今度一発殴るといってから、十六夜は黒ウサギのほうに近づく。そこで飛鳥と耀の二人は黒ウサギの脇に手を入れて立ち上がらせ、十六夜とすれ違うようにして一輝のもとに向かう。ヤシロもまた、気が付けば一輝の隣にいた。

「あーっと、だな。黒ウサギ」
「は、はい・・・なんでしょうか?」
「なんともまあしまらねえ形になっちまったが・・・まあ、うん。俺はお前のことが好きだ」

改めて、はっきりと伝えられた黒ウサギは、顔を真っ赤にしてあわあわとして、としばらくの間観客を楽しませて、十六夜をハラハラさせてから・・・

「その、一日・・・返事を待っていただけないでしょうか?その、色々とありすぎて混乱してしまって・・・」
「・・・ああ、分かった。混乱の原因は俺にもあるだろうし・・・待つさ、一日くらい」

そう、返事をした。まあ、一輝に比べればちゃんとした返事であろう。そして、この場はこれで丸くお収まるはずであった。・・・これだけであれば、だが。

「あー、何だ。ちゃんと立ち直ってんじゃねえかよ。遊興屋に言われてちょっと楽しみにしてたんだがな・・・」

まあ、何とも残念なことに、この場はそれだけでは終わらなかった。

「まあでも、面白いもんが見れたし、いいとするか」

そう言いながらあらわ
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