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大陸の妖精
・Original Episode 3・
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ある雨の日の出来事である


いつも騒々しい笑い声が飛び交うフェアリーテイルだが、今日は特別騒がしい


何故なら外は生憎の雨であり、皆 仕事に行かずにギルド内で騒いでいるのだ



ジュビア「アルト様!」


木造の長椅子に座っていたアルトは、自分の名を呼ぶ声がする方に視線を向ける


視線の先には恥ずかしげに頬を染め、パンが乗っかっている大皿を差し出すジュビアの姿があった



ジュビア「ジュビアが作ったアルパン6号≠ェ焼きあがりました?」


目を輝かせ、アルトの隣へ座るジュビア


期待を込めた視線を浴びながらもアルトは机の上に置かれたパンに視線を向ける


アルパン≠ニいうのはジュビアが作る料理にして、ジュビアのアルトに対する愛情表現の一つである



アルト「(毎度の事ながらすごいなぁ・・・)」


アルパン≠ノは毎回パンの上にアルトの顔が描かれている


ジュビアとしては好きな男性の顔が描かれた品を作るのだから楽しい事この上ないのかもしれない


しかし、アルトとしては自分の顔が描かれた品を食べる事は いささか気が引けるらしい



ジュビア「はい、あーん…?」


アルト「はぁ!!?」


パンを手に乗り、自分の口に近付けてくるジュビア


流石にギルドメンバーのほとんどが揃っている前で、自分と同い年の女性に食べ物を食べさせてもらうという行為には抵抗がある



アルト「(は、恥ずかしい・・・けど)」


ジュビア「……♪」


期待と感激が入り混じったような満面の笑みを浮かべられると、どうしても自分から断れないのはアルトの性分なのであろう


アルトは周りに救援を求めるように視線を送った



まずはグレイに視線を向ける、しかしアルトの視線を感じ取ったグレイは万が一のとばっちりに備えて他の机に移動した



次にルーシィへと視線を向けるが、同情の色に染まった瞳を向けられるだけで助けてくれそうには無かった



今度こそ≠ニいう念を込めエルフマンへと視線を向ける、するとそこには親指を突き立てニヤリと笑みを零すエルフマンの姿があった



まるで漢なら食うべし≠ニ訴えかけているようだった




アルト「・・・あ・・・あーん」


観念したように、気恥ずかしげに口を開くアルト


ジュビアは手作りパンをアルトの口に優しく押し込み、アルトがそれを咀嚼する



ちなみに その光景を見て、ジュビアを羨んでいたミラとレビィには気づかないアルトであった




ジュビア「あ〜ん、ジュビア幸せ?」


アルト「そ、そう・・・お
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