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リリなのinボクらの太陽サーガ
成長編 素材
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激動の一日を終えた、その翌日……。俺はアレクトロ社に潜入している時に、何故か襲いかかってきた妙な青いスーツを着た女性二人組の事について、エレンとサルタナに尋ねた。

「その二人の事をリーゼ姉妹は“戦闘機人”と呼んでいたが、奴らは何者だ?」

「人間の身体を素体に機械を組み込む事で、並の魔導師を上回る戦闘能力と特殊能力を得た存在です。製作者はジェイル・スカリエッティ。次元世界でも屈指の頭脳を持った科学者ですわ」

「管理局でも凶悪犯罪者としてリストに登録されているのだが、中々尻尾を出さない……というより何者かの支援を受けているのか、情報も一部が隠蔽されていて、これまで一度も捕まった事が無い」

「なるほど……何やらきな臭いな。そんな奴がどうして俺を狙う?」

「彼は相当な研究欲の持ち主なので、恐らくサバタの特異な体質に興味を抱かれたのではないかと……」

「世紀末世界の技術に、人の身で暗黒物質を操る力……奴が興味のあまりによだれを垂らすのも頷ける」

「やれやれ……面倒なヤツに目を付けられたものだ」

「とは言っても、私達があなたのバックに着いたと向こうは気付いたでしょうから、多分もう手を出して来る事はありませんわ」

「奴は自らの欲望に忠実だが、少なくとも愚かでは無い。これ以上手を出せば自分達の身が危うくなる事ぐらい理解しているさ。俺達ラジエルは隠れている輩を見つける事に関しては、管理局の中で最強だと自負しているからな」

「そうか。……おかげで当面は気にせずに済みそうだ。ところで裁判の方はどうなっている?」

「テスタロッサ家の裁判は最高裁での勝利はほぼ確定、後はその日を待つだけです。しかし闇の書の方は中々大変ですね。今代の主が蒐集命令を出さなかったおかげで被害がゼロである事や、闇の書がもう破壊を起こさなくなった事、騎士達が贖罪の意思を持っている事などを使って上手く弁護していけば、ある程度こちらに天秤が傾くでしょうが、それでも世間の目や過去の被害者の意見もあるので厳しいですわ」

「だが過去の被害者であるハラオウンが被告人に協力しているという事実は、連中の意見と対抗するのにかなり有効だ。多数の人間が全員一致で断罪を求めてくるようなら、正直かなり危うかったが、ほんの一部でもこちら側に理解を示している人物がいれば、そこから水が漏れるように連中の結束を切り崩せる。かと言ってやり過ぎた減刑はしないし、してはならない。多くの人間が妥協できる位置で判決しなければ、それは余計な不満を生み出し、不測の事態や理性的でない行動が起きる可能性が高まってしまう。本当の意味で安息を得たいのなら、罪は多過ぎても減らし過ぎても駄目なんだ。……何も罪を犯していない、それどころか破壊を止めた功労者であるはやてに何故罪を被せなければならないのか
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