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少年少女の戦極時代・アフター
After2 “オーバーマインド”
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 爆音と悲鳴が上がれば駆けつけてしまうのは、もはや戒斗にも咲にも癖だった。

「インベス!? 何で……!」

 市街地を逃げ回る市民の中心。暴れているのはカミキリインベス――紘汰と舞が地球から全て連れ去ったはずの、インベスだった。

『おうおう、ようやくお出ましかよ。アーマードライダーども』
「しゃべった!」
「オーバーロードか」
『オーバーロード? 違うね。俺はオーバーマインド! カビ臭い先史文明のインベスと同じにすんじゃねえ!』
「オーバー、マインド?」

 カミキリインベスが触手を戒斗と咲に向けて放った。
 戒斗は右に、咲は左に、すばやく避けて戦極ドライバーを装着した。

「「変身!」」

《 バナナアームズ  Knight of Spear 》
《 ドラゴンフルーツアームズ  Bomb Voyage 》

 変身するや、バロンはカミキリインベスに肉薄し、バナスピアを突き出した。バナスピアと触手がびし、ばし、と叩き合う。

『よけて!』

 台詞の次に、視界に果実型の小爆弾が入った。
 バロンは即座にカミキリインベスをバナスピアで突いて離脱した。目と鼻の先で爆発が起こった。

 煙が立ち込め、晴れる。

『くくく……ぎゃははははは! 効かねえ、ちっとも効かねえよ!』

 カミキリインベスは健在だった。

『うそ……いつものインベスならこれでコッパミジンのはずなのに』
『だぁから言っただろうがよぉ! こっからは俺のターンだぜ。たっぷりいたぶってやるよ。特にてめえ。リトルスターマインのアーマードライダー月花! ただで帰れると思うなよ〜?』

 バロンは月花と顔を見合わせた。

 あのカミキリインベスは、ビートライダーズでありアーマードライダーである室井咲を知っている。
 ビートライダーズもアーマードライダーも沢芽市にしかない概念だ。つまりこのカミキリインベスの中身は人間、それも沢芽市出身者ということになる。

『あ、あんた、だれなのっ? 何であたしのこと知ってるのっ』
『そーかそーか。分かんねえか。じゃあ教えてやるよ』

 カミキリインベスから表皮が飛び散った。
 その下から現れたのは人間。それもバロンでさえ知っている人物――チームレッドホットのリーダー、曽野村だった。





 月花は愕然として、完全に戦意を喪失していた。

 オーバーロードが人間態になるのなら分かる。戒斗がそうだからだ。
 だが、なぜ普通のインベスの中から人間が出て来るのか。
 しかも月花たちと浅からぬ縁がある男が。

『インベスに、なってたの?』
『おうともよ。だが俺を普通のインベスだと思うなよ。俺はオーバーマインドインベス! インベスになりながらも俺自身を保ってる、
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