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豹頭王異伝
薄明
非常警報
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ています、グインに決定を委ねる方が良いでしょう。
 ファイナル・マスターの関係する事柄である以上、妥当な判断と推察します」

 咄嗟に良く其処まで推察を巡らし、言葉に出来るものだ。
 灰色の瞳に讃嘆の色が浮かび、ナリスも我に返った。
 ヨナと良く似た黒い瞳が煌き、理解の光が射す。

「ヨナ、礼を言うぞ。
 早速、試してみよう。
 セカンド・マスターより、第十三号転送機へ。
 ファイナル・マスターの判断を仰ぐ必要が有る、連絡を取り状況を説明せよ。
 大至急、許可を得てほしい」

( 了解しました、ファイナル・マスターと連絡を取ります。
 暫く、お待ちください )
 スクリーンに銀色の光が輝き、白い銀河系が再び表示された。

 驚くべき己の秘密について何も知らぬまま、南の鷹は固く眼を閉ざし眠り続ける。
 3人は互いに掌を合わせ、口を使って喋る手間を省き接触心話に入るが。
 数タルザンは余裕があるだろうと踏んだが、ナリスの予想は再び覆された。

( ファイナル・マスターは応答せず、思考波も探知不能。
 意識レベル変更の命令を再試行中ですが、反応無し。
 生命反応、心拍数、共に基準値を超える異常な数値は測定されていません。
 思念波増幅装置の強度を最大に設定後も、状況は変化せず。
 ランドックのグインは睡眠状態と判断されますが、顕在意識の励起不能。
 <セカンド・マスター>アルド・ナリスに、安否確認を要請します )

 一切の弛みを許さぬ鋼鉄の如く論理的な思考が乱れ、音声が震えている様に聞こえる。
 アルド・ナリスも衝撃を受け、初めて体験する事態に声が出ない。
 ヨナも根拠の無い推測を言葉化する事は控え、ヴァレリウスは思考停止状態に陥った。

(ギールは何と言っている、心話は通じるか!?
 水晶球に映像を投影する遠隔視、千里眼の術で確認してくれ!)

(通じません、応答の気配も無し!
 全員、眠っている様に見えます!!
 歩哨は倒れていますが、外傷は見当たりません!
 ギールや他の魔道師に念波を送り込んでいますが、反応無し!!)

(夢の回廊か、或いは新手の黒魔道か?
 上級魔道師6人の意識が奪われている以上、迂闊な接近は危険だ。
 ヴァレリウス、魔道師軍団全員を連れて行け。
 状況を探るに留め、心話の接触を絶やすな)
(ロルカ、ディラン、私の3人で偵察に向かわせてください!
 足手まといの無い方が動き易い、下級魔道師達に遠隔心話を中継させます!!
 本当は私達3人が護衛に残り、他の者を偵察に差し向けるべきなんですよ!)

(私は瞬間移動で逃げ出せる、古代機械を使ってね。
 妖魔や竜の門に襲われても、大丈夫だよ。
 問答無用だ、優先順位を間違えるな。
 ケイロニア王
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