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俺が愛した幻想郷
第十八話 お風呂って困難
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あの後は...昨日と同じように遊んだ。だが、一つ言うのなら、博麗ちゃんが極普通に弾幕を出し、撃ち、飛ばせると言うことにちょっとした嫉妬心を持ってしまったことだ。こう、あの子にだけには負けたくないのだ... あとでこっそり霊夢に教わることにしよう。こっそりな、そうこっそり。
だってあの子、"普通"に手から弾出して飛ばすんですよ? なんか、制御できない〜とか騒いでいたけど... 俺は出すことすら出来ないんですよ?
悔しいったらありゃしない。まぁ確かに博麗ちゃんは昔から幻想郷に居たし、霊夢の妹だし、俺なんか目に無いほど弾幕の知識があるんだろうけどさ....それでも悔しい。何度も言うが、あの子に負けるのは何故か悔しい。年下ってことも恐らくあるんだろう。
などと考えながら道を歩く高校生男子がそこに居た。と言うかそれは俺だった。空には星が見える、辺りは真っ暗、森が見える。つまり今は帰り道だ。いろいろすることが増えたよ全く


■■■


昨日同様、家に戻ると紫お母様がお風呂に入って来いと言うので入ることにする。が、入る道中、橙に話かけられ、足が進まなくなると言う問題が発生する。話の流れで何と無く橙に弾幕について聞いてみたが... やはり、橙も弾幕を飛ばせるのだ。こんな小さな子でも飛ばせるのに俺は... くっそぅ。
そんなこんなで風呂に入る、弾幕について自問自答することにした。
広い湯船の中にある湯を手で掻き回して遊ぶ。ちゃぷちゃぷと音を発てながら壁に寄りかかり、目を閉じた。一息吐いて深呼吸。
正直な話、弾幕なんて使わないんだよなぁ... そもそも何に使うんだあれ。
霊夢や魔理沙のように闘うわけでもないし。キレイに弾幕を飛ばして芸を披露するようなあれもない。

「あぁ〜なんかもう別にいっかなぁ」

溜め息混じりにそう嘆く。そこに、ガラガラと風呂の戸が開く音が混ざった。

「何がもういいんですか?」

「ん〜? 弾幕だよ弾幕」

閉じていた目を開き...

「って、お前なに入って来てんだよっ!?」

俺の慌てた問いとは裏腹、入ってきた人物は笑顔で軽快に言ったのだ

「なんでって、まだ入ってなかったからですよぉ〜」

と。
違う違う、そこではないのだ、いやもう何が違うのかわからなくなってきたがそこじゃないのだ。俺が聞いているのは、何故今入ってきたか、そう、何故今俺が入っているにも関わらず入ってきたか、そこなのだ。
なんて頭を抱えて考えている俺のことなど一向に気にせず湯船に浸かり、挙句に俺の隣に座る橙。
あったかい、と気持ち良さそうに俺の肩に頭をのせて腕を伸ばす橙を見てみる。
あれ? 俺は一体何をあんなバカみたいに騒いでいたんだ? 別に良いじゃないか、そうだよ良いじゃないか。橙と一緒にお風呂入ったって誰も文句
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