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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第20話:子育ての難しさ
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(グランバニア城・国王主席秘書官執務室)
ユニSIDE

「ガゥニャー」「ウニャン」「ゴロゴロ」「ミギャァ」
私は自宅から持ってきた煮干しを可愛いベビーパンサー4匹に与えている。
長男のリンクス・長女のチロル・次女のモモ・末っ子次男のソロ……

もふもふで可愛いこの子達は、おやつを与える私に懐いている。
城内を自由に歩き回れる様になって数日……最近ではこの部屋がお気に入りスポットだ。
パパさんのプックルさんも安心して託してくれる。

だが敵も居る。
「ミャーン」「ニャ」「フギャーウ」「ナン」
おやつを食べ終わって、室内で遊び回るこの子達に……

「うるせー! こっちは仕事中なんだよ、何でここで遊んでんだよ!? 他所でやれ馬鹿ぁ……ここは児童会館じゃねーんだぞ!」
部屋の主たるウルフ殿が、可愛い4匹にブチ切れ怒鳴る。

「プギャ〜ン」「ミャーン」「ミャー」「キャウ」
可愛い4匹は、可哀想に壁際に逃れ縮こまっている。
「ここで遊ぶなや! 遊ぶなら親父のとこで遊びやがれ!」
冷血漢は脅える4匹を横目に、部屋の扉を開け放ちこの子達を追い出した。

「酷い……あんなに可愛いのに。何が気に入らないのですかウルフ殿?」
「馬鹿かお前は!? 仕事中に『ウニャウニャ』周囲で言われてみろ……うるさくて集中できねーだろが! こっちは忙しいんだよ。大勢の人間が色々言ってきてるんだよ! 聞き逃す訳にはいかねーんだよ!」
そんな理由で可愛い小動物を苛めるとは……

「解ってるのか? 俺には4日しかないんだぞ……5日目にはバカンスに出るんだからな! この4日間で仕事が片づかなくても俺は5日目には出かけるからね。重要書類が残ってて、お前等が困る事になっても、俺は知らないからね!」

「身勝手な……自分の休日の為に動物虐待するなんて!」
「身勝手なのはお前だ! 職場に動物連れ込みやがって……エサやるのは勝手だが、自分の部屋でやれ! どうせ(けもの)を連れ込む事はないんだろ……正真正銘の(けもの)を連れ込みやがれ! あぁ言っとくが、アイツ等はネコ科だから舌がザラザラで不向きだぞ」

「何に不向きなんだ馬鹿野郎! セクハラで訴えるぞこの野郎!」
「何がセクハラだ……解ってるなら聞き返すんじゃねー! それこそセクハラだろが!」
ムカつく男だ。

「何で姫様二人はお前の様な男に惚れたんだ!? リュカ陛下の血筋なのに異性への趣味が悪い!」
「全く同感だ。お前の熱烈アプローチに見向きもしなかった男の血筋だけあって、異性への趣味が悪いな!」
うぐっ……ムカつくわ……姫様への侮辱は、そのままリュカ陛下に変換される。

「ちょっとちょっと……部屋の外まで聞こえる声で喧嘩しないの!」
入り口から女性の声が聞こえ振り向くと、
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