暁 〜小説投稿サイト〜
詩集「棘」
現の幻 春の月

[8]前話 [2]次話



真夜中に貨物列車の音が響く
通り過ぎた後の静けさは
物悲しさを強調する

風が草木をざわめかせる
そこへ君の声が聞こえたようで
我慢出来ずに君の名を呼んだ…

現の幻 春の月
光の中に在りし日を垣間見せる
振り返っても君はいない
僕は魂(ココロ)の抜けた人形(マリオネット)


暗闇の点滅信号の微かな光
それがあまりに寂しく見えて
足早に通り抜けてく

走り去る車 目で追い掛ける
そんな僕はとても愚かだったね
君はもうここにはいないのに…

現の幻 春の月
ささくれだった心を癒すように
月の光は包み込んだ
この無慈悲な世界の片隅で…

現の幻 春の月
届かぬ幻(キミ)を鮮やかに映し出す
桜は風に舞い上がり
いつしか僕も消えていた…




[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ