暁 〜小説投稿サイト〜
ワンピース〜ただ側で〜
おまけ4話『いざ戦争』
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る。

「避けられました! はやい!」
「ただの魚人と思うな! 海侠のジンベエだ」
「海坊主ハントもたった一人で軍艦を7隻沈めた男だぞ!」
「全艦砲撃!」
「あの二人を沈めればやつらは終わりだ!」

 微かに聞こえてくる海軍の怒声。
 軍艦7隻って……あぁ、エニエスロビーでのバスターコールの時の話かな? 
 師匠だけじゃなくて俺も警戒されているらしいことがわかって、少しだけ誇らしい。

「ハント、お前さんいつの間にそんなことを」
「いやー、まぁちょっとありまして」

 本当に色々とあった。
 俺が仲間と共に過ごしてきた冒険の話を是非、師匠には聞いてもらいたいけど今はそんな場合じゃない。次々とまさに雨のように降り注いでくる軍艦の砲弾に、師匠が「おるわおるわ軍艦の群れ!」と呟きながら「ハント、回避は任せたぞ! ワシが甲板へと打ち上げる! 上の者もしっかり掴まれ」と言うだけ言って海に潜っていった。

「え!? なななに!? なんて言ったんだおい! 魚野郎!」

 おいこら師匠のことを魚野郎とか言うな。
 飛んでくる砲弾を避けながらも、内心で文句を言う。

「あれ!? 消えたぞ、あんにゃろう! 俺たち一人を置いて逃げやがったんだ!」
「師匠が逃げるか、派手バカ野郎!」
「誰が派手ッ鼻じゃ!」
「いってないだろ、それは!?」

 っていうかこのバカ派手野郎はなんでついてきたんだろうか。一々騒ぐなら来ないでくれた方がマシなんだけど。あんまり強そうには見えないし……あ、でも俺もあんまり強くは見えないらしいから、実はこいつも俺程度には戦えるんだろうか。

 そんなことを考えてると、ふと海中からの威圧を感じた。

「……ん?」

 砲弾が飛んでこないことを確認して、海中を潜り込むと、そこでは案の定、師匠が技を。

 あれは知ってる。

 水を掴んで、それを捻って海流を作り出し、そしてその水を投げるという技だ。

 その名も『魚人柔術 水心 海流一本背負い』 

 ……俺は知っている。

 師匠に魚人空手を教わった時に並行して教えてもらった技だ
 だから、知ってる。技の型も、もちろん知ってる。
 けど、もちろん俺には使えない技だ。

 そもそも水の真髄を習得できない俺に、水心を知らなければ習得できない魚人柔術を使えるわけがない。魚人空手の真髄へと到達できなかった自分が、水心を最後まで理解できていない自分がそもそも魚人柔術を習得できるわけもなかった。

 魚人空手のように発動は出来るとか、そういうレベルではない。水をつかむなんて理解できないし、水を投げるとかも意味が分からない。つまり、発動そのものが出来ず、つまりは俺には使うことの出来ない技だ。

「……」

 あの時に覚え
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