暁 〜小説投稿サイト〜
秋葉原総合警備
都外のアニメフェス No.2
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る程の盛り上がりだった。見た限りでは怪しい様子の人は見当たらない。あるいは、見つからない。出品一覧を物色する一人の男。レアの小物をこっそりとポケットに入れる。
「みっけ〜。」
 美咲は躊躇なく男の襟を鷲掴み、引きずって連行していく。早くも見つかった。これは運などに任せてはいられない。短い時間おきに、場所を移しては多くの来客を観察する。
「あの…陽一さん?」
 以前、人質にされがらも陽一の豪快な技に助けられたアイドルの姿が。変装をしていて、気づくのに時間がかかった。
「元気にしてたか。」
「はい、おかげさまで。ここまで警備するんですね…。大変ですね…。」
「今日は特別だ。…気を付けてけよ。」
 一層気合いが入る。せっかくの大仕事、成功させて報酬をたんまり貰うとでも考えているのだろうか。


『現在の状況』
『チビJKが、万引き犯連れてったwあれが鬼畜警備員のツレか』
『意外と一般人ばっか。目立った人見当たらない。』

『予定通り計画実行ってことで。』

 会場敷地とは少し離れた場所のネットカフェ。分割されたフェスティバルの様子を映す画面。最後の発言を投稿したのはこの男だった。
「グッズもいいけど、やっぱ本物だよね…。」
 このチャットを見た人は会場には何人いるか。会場の外には何人いるか。
「陽一〜。」
 連絡用として美咲から通話が入った。
「おう、どうした。」
「陽一はこの中で有名人探して。…なんとなく、何が起こるか分かった。」
「…了解。」
 持ち場の椅子を椅子を立ち、辺りをくまなく見回し、人混みの中に潜り込んでいった。人気アニメのコーナーに立ち寄る、一人の女性。深い考え事をしている顔だった。
「私のせいで…人気落としたんだよね。」
 女性は次のコーナーへ歩いていった。
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