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リリなのinボクらの太陽サーガ
解放
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出するか!」

景気付けに力強く言うと、マキナも笑って乗ってくれた。一方でリーゼ姉妹は、やや気乗りしないながらも、転移魔法が封じられている今はこれに頼らないと脱出できないと強引に納得して、コクピットに乗り込む俺達に付いて来た。

「……む?」

ブリッジに入ると俺は奇妙な懐かしさを感じた。計器類や操縦桿は次元世界に勝るとも劣らない最新の技術で構築されているのにも関わらず、どこか世紀末世界に存在する技術の雰囲気が漂っていた。……考えてみれば、イモータルが世紀末世界と次元世界を行き来できるのならば、向こうの技術でラプラスが作られていても何らおかしくは無いか……。

「燃料、エンジン、電気系統、魔力機関、全て問題なし。“ラプラス”、発進する!」

全員座席のシートベルトを装着しているのを確認すると、俺はラプラスのエンジンを動かし始めた。するとどこかの浪漫が走り過ぎたのか、もしくはロキの密かな趣味なのか、外に続く滑走路が海を割って空に伸びていった。
その時、俺達が通ってきた通路から先の戦闘機人の二人が突入してきた。だが彼女達はラプラスのエンジンから発する風圧でこちらに近づけず、発進を邪魔する事は出来そうになかった。

「さあ、マキナ。外の世界を今からおまえに見せよう。おまえがこれから生きる……太陽の世界だ!」

そして……暗黒の世界で眠っていたラプラスは俺達の手で目覚め、闇の中から飛び立った。









「申し訳ありません、ドクター。ターゲットを逃がしてしまいました」

『構わないよ、トーレ。今回初任務のチンクも無事のようだし、君達に良い実戦経験が積めたと思えば儲けものだよ』

「ですが……」

『それにね、これ以上彼の相手をすると少々マズい事態になりそうなんだよ。具体的にはラジエルの連中がこちらに気付いてしまう可能性さ。彼らは管理局の中でもあまりに特殊な部隊だからね、計画を成就するまで下手に目を付けられる訳にはいかないんだ』

「……わかりました。ではこれより帰還します」


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