暁 〜小説投稿サイト〜
極短編集
短編13「コーティング」
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
ボロボロと皮が、はげ落ちたかと思うと、シワシワの顔が現れたのだ!

「うわっ!うわあああ」

「あらあらダメね!試作品は18時間ね」

 女は、いや目の前の老婆はそう言った。

「あらやだ、驚かしてごめんなさいね。あなた知ってる?今流行りの化粧品、コーティっていうの?」

 俺は、アウアウしながら、うなづいた。

「私、あれの社長なのよ〜。ちょっと試作品を試してみたくて、街に出てナンパしたんだけど、あんたあまりに、死んだ旦那に似てて……」

 俺の頭の中はグルグルしていた。目の前の女の体はすっかり老いて、張りのあった二つのふくらみは、今ではしなびたヘチマになった。

「そうそう私、何歳だと思う?」

 全身コーティングの化粧品だと〜!?

「私はもう、85なのよ!」

「ええ〜!!」

 俺は心の中で叫んでいた!!



『これはもはや詐欺だろ〜!?』

 と。

おしまい


[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ