あからさまなイレギュラー
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と保証はできない。
「……急ぐか」
俺は途中で窓から飛び出し、アサシンの力をフルに使ってアリーナへ向かった。
「セシリア! 鈴!」
二人の名を叫び、一夏がアリーナに張られている透明な防御壁をドンドンと叩く。
現状は酷いものだった。
ところどころのパーツが破壊され、シュヴァルツェ・レーゲンのワイヤーブレードで首を絞められているオルコットと凰。
見かねた一夏がISを展開し、防御壁を破壊。 そのまま三人の間に割り込んだ。
「僕も行ってくる。 中はここで篠ノ之さんのことを守っといて!」
「あ、おい、シャルル!」
俺の声も聞かずにシャルルもISを展開して、一夏達の元へ。
シャルルが合流したことで、一夏はISが解除された二人を抱き上げ、俺のところに運んできた。
「中、二人を頼む」
「構わないが……手伝おうか?」
「いや、あいつは俺に用があるみたいだからな。 中は二人の様子を見ておいてくれ」
そう言い残して、一夏はシャルルとボーデヴィッヒの戦闘に介入した。
「私は……私はここで見ていることしか出来ないのかっ……!」
三人の戦闘を見つめ、悔しそうに箒さんが呟いた。
「私にも、専用機さえあれば……!」
「……」
隣でただ見ることしか出来ない少女を見たあと、俺は視線をアリーナへと移す。
交錯する白と黒とオレンジの機体。
AIC(アクティブイナーシャルキャンセラー)。 別名慣性停止結界。
一対一ではほぼ無敵といってもよいそれ。
だが、俺にはほぼ無意味。
俺にとっては最高の相性である。
「お、終わったか」
考え事をしていると、いつの間にか割り込んでいた織斑先生が戦闘を中止させた。
生身でだ。 一応、武器は打鉄のものを使ってはいるが、本当に人間なのか疑ったしまう光景ではある。
「今日から生徒同士での私闘は禁止だ。 お前ら、分かったな」
「教官がそう言うのであれば」
ほんと、織斑先生には素直だよなぁと、その様子を見て思った俺であった
で、場所は保健室
怪我をしたオルコットと凰の二人が包帯を巻いてベッドに寝ていた。
絶対防御のおかげで、大事には至らなかったようだ。
「あのまま続けてたら、勝ってたわよ」
「そうですわ。 あそこからが勝負できたのに……」
ボコボコだったじゃないですか。と、一瞬言いそうになったが止めておこう。
夜道で刺されそうだ
そして、二人にお茶を配ったシャルルが何かを呟くと、一斉に吹き出した。
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