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詩集「棘」
去りゆく日々の幻を

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淋しい夜が明け
そっと窓を開け放つ
ふとそこに見えたのは
冬を惜しむ名残雪

もう積もることのない結晶(カラダ)
秋の終りを見ている様で
尽き逝く命に…涙した…

流れゆく儚き想い
冷めることなき この感情…

去りゆく日々の幻を
拾い集めて詩(ウタ)にする
君のいないこの日々を
せめて綴ってゆけるよう…


遣る瀬無い朝焼け
不意に込み上げる想い
抗えない気持ちは
春を惜しむ鎮魂歌

未だ終らない人生(トキ)
君との時を重ねたいと
尽きぬ想いに…涙した

崩れゆく脆い魂(ココロ)
手放せずにいる この愛は…

去りゆく日々の幻を
繋ぎ止め詩(ウタ)にする
抱けない君に手を伸ばし
手紙のように綴ってく…

去りゆく日々は幻で
触れては壊してしまうもの
君のいないこの日々を
僕は一人…綴ってく…


君への想い…詩(ウタ)にする…




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