暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜紫紺の剣士〜
アインクラッド編
3.出会い
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を指した。



もう何体かゴーレムを倒したところで、気づけばもう夕方になるところだった。今から近くの圏内村に向かえば、丁度晩飯の時間ぐらいになるだろう。
そう思って、村に向かって歩いている時だった。キン、キンという音が聞こえてきた。十中八九、戦闘音だ。木陰から覗いてみると、パーティーがモンスター群と戦っているのが見えた。しかも、若干押されている。
「ん・・・」
唸り声を上げながら、俺は音のする方向をにらんだ。戦っているモンスターは4体。そのうち2体はイエローゾーンになっているが、残り2体はほとんど減っていない。普通なら出ていって助けてやるべきなのだろうが、俺は人付き合いが嫌いな上に攻略組だと知られたら嫌な顔をされるかもしれない。まぁ、別に嫌な顔をされても気にすることはないが。それに、グリーンの2体は俺が狙っていた獲物だ。
しばらく悶々と悩んだ末に、やっと俺は出ていくことを決意した。木の陰からぱっと飛び出し、リーダーっぽい片手剣使いに声をかける。
「グリーンの2体、俺が相手しましょうか」
「え!だ、大丈夫!?満タンだよ!?」
「大丈夫です」
「そ、そうなの?・・・じゃあ、お願い!」
こちらを心配しながらもかなり焦っていたらしく、片手剣使いの少女は頷いた。俺も頷き返すと、HPをイエローゾーンにまで落としながら前線を支えていた盾使いに「スイッチ!」と叫んでモンスターの目の前に飛び込んだ。


最後のモンスターが悲鳴を上げて砕け散った瞬間、ばしっと背中に何やら衝撃が来た。やや迷惑げに後ろを振り返るとさっきの少女が満面の笑みを浮かべて立っていて、思わずたじろいでしまう。
「いやーありがとうね君!今のはちょっと危なかったよ!ゴメンね迷惑かけて!」
「いや別にいいけど・・・何故あんな事になってたんですか」
言いつつ、目の前の少女の顔から視線を落とす。使われている防具はかなりグレードの高そうなものばかりだ。他の4人も――このパーティは5人だった―――よい装備を使っている。この層でモンスターに押されるはずがない。
すると、俺の質問を受けた少女は、何故か俺から微妙に目を逸らした。
「あ、え〜っと、それはねぇ、う〜ん・・・あ」
答えになっていない言葉を呟いていた少女は、急に掌をぱん!と打ち合わせた。にこーっと笑顔を浮かべ、次いで信じられないことを言い出した。
「ねえ君!私たちのギルドに入らない?」






たっぷり時間を置いた後、俺が言えたのはこれだけだった。
「・・・・・・・・・・・は?」
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