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天空遊園地
矛と盾
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に、俺たち6人は、同い年、同じ学年、同じクラスだったはずだ。なのに、なぜ、なぜ年齢がバラバラになったのか
ここからは、俺にもよく分からない。だから、推測でしかないが・・・・
・・・・例えば、日下部春人は、2年前の遊園地ができたとき、3年前の時空から12歳の状態で、ここに来た。
心を奪うのに時間がかかり、一年が過ぎた。そして、心を奪うことに成功し、敏晴は春人を管理人に選び、年が取れるようにする
すると、この時点で、13歳となる
そこからどうやって2年で、5年分の時を過ごしたのか。それはよくわからない。
でもそれは、時空が入り乱れることが関係していると俺は思う
本来の時間枠では、俺と春人は同い年だ。だが、連れてこられた春人は12歳。3年の差がある
さらに、時空が不安定なこの世界では、時間の流れが不規則で、2年分時間の差が出てもおかしくない
そう考えると、春人と、雪が成長している説明がつく
江夏太陽がいなくなったのは、6年前。ここではなぜか、時間の流れが止まっていて、9歳の姿のまま
水無月コノハこと、石月木乃葉がいなくなったのは2年前。ここでは正しく時間が流れていて、同じ15歳
じゃあ、なぜ、友達だったのに、お互いの顔を忘れているのか
それは、管理人となった四人の場合、一度この遊園地に心を奪われているため、同時に記憶を失ったことが説明できる
そして、心を奪われた人間は、現実世界では死人となる。そして、この遊園地は現実世界ではない
だから、四人のことを上手く思い出せなかったのは、それで説明がつく
思い出せたのは、この謎を解きたいという願いからだと思う
どうかな、これで全部あっているかな?」
すると、敏晴は拍手をした
「素晴らしい、素晴らしいよ!俺ですらわからなかったことを、この遊園地の不安定な時空と結びつけて解明するとは、素晴らしいよ!本当に・・・・本当に俺のほうが、何もできないやつになってしまったじゃないか・・・・それに、まさか、俺の心を理解する、なんてね・・・・」
敏晴は、拍手をやめると、怒りの表情へ変わった。そして、腰にさしていた剣を引き抜いた
「ますます腹が立つよ、高晴には・・・・殺す、殺してやる!!」
どうして、どうして、心を理解できたというのに。俺は殺意を抱かれなくてはいけない?
確かに、敏晴は認めてくれたはずだ。もう一度家族でやり直したいという心を、なのに・・・・
ますますわからない、敏晴の心が・・・・
しかし、俺の身はどうなっても構わない。だから、何としてでも、俺が盾となって、空音を守らなければ・・・・!
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