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神風と流星
Chapter2:龍の帰還
Data.21 トラブル≒ハッピー
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あんなところにダンジョンなんてあったかな」

 β時代の記憶を引っ張り出してみるが、どうもよく思い出せない。でもあんなところにあんなものは無かった気がする。

「本サービスで追加実装されたんじゃない?つまり知ってる人が少ない未探索のダンジョン……お宝の予感っ!」

「碌なことが起きない気がするんだが……」

 しかしそんなことこいつは聞いちゃいない。

「ルリくん!行こう!まだ見ぬレアアイテムが私たちを呼んでる!」

 ぐい、と腕を掴まれたと思ったら、風景が急速に変化していく。

「やめろ離せ痛い足が引き摺られてる一回止まれこの人間ロケットブースター!!!!!!!!!」

 結構な距離があったはずのダンジョン前まで数十秒でたどり着いた後、あまりの速さに酔った俺が吐きそうになったのは余談である。
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