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エターナルトラベラー
エイプリルフール番外編 【シャナ編】 その2
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「これは…結界」

人も物もエネルギーさえ止まっている。

「え?」

どうしたものかと思案する。

遠目からでも何が起こっているか確認するか。

そう思い学校を出ると商店街へ。

すると突如巨大な蔦が地面から現れる。

「…あっ」

蔦が人間に撒きつくと目の前でオーラを食われその存在が消失する。

これかっ

とわたしは理解した。

今までのオーラで出来た人間の模造品。それはオーラを搾取された人間の成れの果て。

そして後悔する。知らずに居た事に。

しかし、それは目の前で何の抵抗も許されず霞と消えてしまった。

「誰が…」

怒りを懸命に押さえ込み気配を探る。

探るまでもなく人間のオーラを吸収した巨大な花が見て取れた。

『スタンバイ・レディ』

ソルがバリアジャケットを展開、手に持った刀でその花を両断する。しかし…

「これじゃない…これが元凶じゃない」

こんなもの幾つつぶしても嫌がらせ以上の効果は無いだろう。

実際少しあいたところに同質の存在を感じる。

高いビルの上に飛び上がると周囲を見渡す。

大きな気配が集まる場所は二箇所。

一つは真南川に掛かる御崎大橋。

そこに大きな虎のような怪物が居た。

怪物は何かに手を伸ばしていた。

あれは…坂井悠二…?

あれ?何かピンチっぽいよ?

仕方ない…助けるか。

大きな虎が坂井悠二に気を取られている隙に近づいた運動エネルギーも加味しての一撃。

「はっ!」

「なにぃっ!」

殴った衝撃で切り離された訳じゃないはずだが、右手首が消失していた。、ついでにと坂井悠二を回収。

消失した大虎の手先はどう言う理屈か坂井悠二に吸収されるように消えて行った。

「無事?」

「なっ!?東條さんっ!?」

「それだけしゃべれれば大丈夫みたいだね」

そう言うとあたしは坂井くんを地面に投げ捨てる。

「ちょ、もうちょっと丁寧に…」

坂井悠二の反論はすべてを聞いている暇は無かった。

無くなった腕を何事も無かったかのように再生させた大きな虎が襲い掛かってきたからだ。

「その眼…その眼だ。俺を恥辱の底に叩き落したあいつと同じっ」

「ス、…スサノオっ!」

振るわれる巨大なコブシにあたしはとっさにスサノオの肋骨を現してガードする。

「う、うわああああああっ」

両腕を突き出して身を守るように絶叫する坂井悠二。

坂井悠二を後ろに庇い、虎のコブシを肋骨で軌道を変えながらいなす。

すれ違いざまに反撃を入れたいが坂井悠二が邪魔だった。

「悠二っ!」

そこに現れるのは炎のような紅い髪をなびかせ、背中に炎
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