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僕の周りには変わり種が多い
来訪者編
第31話 長い土曜日
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リウスの正体を漏らさないことは、西の古式魔法師の退魔師チームがステイツに入る時の条件だったんだ。だから、現在日本に残っている退魔師としての能力を持つ者は、ほとんどが二流以下だよ」

「この吸血鬼って、ステイツが発生源なの?」

「最初に発見されたのはステイツだけど、発生個所とか原因はまだ不明。問題はステイツで『吸血鬼』と呼ばれるパラサイトは7体の発生が確認されたけれど、他の既存種のパラサイトや、妖魔なども同時に召喚されていて、現在確認されているだけで30体を超えている。ステイツの古式魔法師がてんてこまいしているところから、国際協力のもとに日本からも退魔師部隊が編成されて行ったんだけど、その際の交渉で遅れて行った時と入れ替わりぐらいで、日本へパラサイトが来たようなんだ」

「なんで、そんな要求を日本のその対魔師チームはのむのよ!」

「ステイツの古式魔法師の秘術を変わりに教えてもらえるからさ。すでに1種類は僕も教えてもらっているよ。雷精霊の一種であるサンダーバードの使役の術をね」

「サンダーバードって、ネイテイブ・アメリカンの神霊じゃないか」

「日本でいえば、雷神と同格な高位な精霊だね。あくまで、画像データを渡すということならば、この条件を飲んでもらわないといけない。そうでない場合は情報として画像データは渡すことはできない。こういう交渉方式は、ロンドン会議の古式でも退魔関係者の分科会できまったことなので、一般の古式魔法師でさえも知らないことだよ。この情報を渡す人にも同じ条件が必要だから。さてどうする?」

幹比古はサンダーバードの術式に興味が移っているようだが、エリカは多分実家で条件をのませられるかで悩んでいるようだ。

「言い忘れていたけど、術の方は退魔師チームの方と契約をしないといけないから」

幹比古はがっくりきているようだ。西の古式魔法師と疎遠になっているんだろうな。

「翔くん。もしも、結果として約束を反故することになったらどうなるの?」

「その画像データには人造の契約精霊が居て、内包された各種精霊が暴れだす術式がかけられている。その際に外部にも応援を呼ぶはずだから、もし、契約を反故したと契約精霊が判断したならば、千葉家の道場でそれが行なわれた場合、千葉家道場は少なくとも無くなると思うよ。そうでなくてもエリカと、それを見た相手までは対象になると思う。ちなみにステイツでの200年はたっていない人造精霊だから、日本ではあまり知られていない精霊だよ」

「……答えをだすのは、来週でもいい?」

「退魔師チームの日本での仕事が終わるまでだから、パラサイトの事件はかたずかないという意味では残念だけど、しばらくは大丈夫だと思う。それと昨日は、アンジー・シリウスの目の前に出て、トリッキーな術で帰っていただい
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