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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第17話:フェアに騙す
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大勢の男共に狙われてると知れば、血相を変えて止めに入る事は明白だ。
酒を出す酒場の店主も味方なのだし、酔い潰れたリュリュを連れ去られる事も防いでる。
隙は無いって事ね……

「リュリュを罠に嵌める為に利用された男共にはいい迷惑よねぇ……降格処分が下されてるんでしょ?」
『迷惑? 迷惑なのはこっちだよ! リュカさんの言い方じゃ無いが、もっと真面なナンパをすれば問題なかったのに、酒に酔わせて犯そうなんて……処分は当然だ! 殺されないだけでも有難く思えっての!』

「でも、この事実が知れ渡ったら……降格処分された連中は勿論、減俸処分に巻き込まれた上司等も黙っちゃいねいわよね! あらあら……就きにグランバニアも国家存亡に危機に陥るのかしら(笑)」
ちょっとウルフをからかってみたくなり、“何か見返り無いとバラすぞ”的ニュアンスで脅してみた。勿論そんな事する気はサラサラ無い!

だが……
『ポピー……お前でも許さんぞ!』
立体的に映し出すウルフの向こう側から、紫のターバンを巻いた超イケメンが姿を現し、ドスの効いた声で語りかけてきた。

『リュ、リュカさん!??!!』
『ウルフ、貴様……存外口が軽かったなぁ』
や、やばい……お父さんマジで怒ってる。
瞳孔開いちゃってて、ものっそい怖い!

『ち、違うんッス! ポピー義姉さんに逆らうと酷い事されるから……そ、それで……』
「わ、私の所為にするな馬鹿ウルフ! お前一度は拒否っただろ! なのに勝手に話し出したんじゃないか!!」
見苦しい事は自覚してるが、お父さんの怒りに晒されるくらいなら、見苦しくウルフに全てを押し付ける。

『ポピー、コリンズ……』
「は、はい!!?」「はい、お父様!」
座った目のまま端末に顔を近づけ、私達に怒りの瞳をアップで見せると……

『お前等の親父にも絶対に言うなよ。アイツは口が軽いから、アッという間に話が広がる。この事実は俺とウルフしか知らなかった。今ではお前等まで知っちまったけどな……』
要するに、この4人以外の者がこの事実を知っていたら、真っ先に私達が疑われると言う事だ。

『以上だ……通信終わる! ウルフ……お前にはちょっと話がある』
言うだけ言って一方的に通信を終了された。
しかし通信が切れる直前に、お父さんの手がウルフの頭を鷲掴みにしていた。

「ごめんウルフ……安らかに成仏して」
「わ、悪い事したなぁ……殺されないと良いけど」
私も(コリンズ)も冗談を言ってる訳ではない。
お父さんの怒りという恐怖に身体を震わせながら、本気でウルフの命を心配している。

「行方不明になっても、きっと死亡と同義よね。お父さんのバギクロスで粉々にされ海に捨てられたら、死体確認は絶対に出来ないもん……完全犯罪よ」
自分で言ってて
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