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ヴォルデモート卿の相棒
魔法薬の先生
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シェーマス・フィネガンの起床は比較的早い。
これは幼い頃から厳格な母親の教育を受けていた賜物である。
彼は片方の手で黄土色の髪をかきあげながらもう片方の目をこすると、既に起きていたクレスが両の手の平と頭の上に、見るからに重そうな鉄の塊を乗せて瞑想しているのが視界に入る。

「何やってんだクレスレイ!?」
「あん? ようシェーマス、起きたか。あとクレスでいいぜ」
「ああわかったクレス……じゃなくて! まだ6時だぜ!?」
「見りゃわかるだろ。自己鍛練だ」

そう言ってクレスは鉄塊を降ろし、収縮呪文をかけてからトランクに閉まった。

「……自己鍛練、ねぇ……なんていうか君、魔法使いらしくないな、筋トレって……」
「まあそれも欠かさずやっているがな。結局最後にものをいうのは身体だし。だがあれは別に筋肉で持ち上げてたわけじゃねえよ」
「へ? どういうこと?」
「その内教えてやるよ。さて、そろそろランニングの時間だ」

クレスは小太刀を脇に差しローブに着替え、1キロの重りが入ったリストバンドを両手両足に巻くと、部屋から出ていった。








「しっかしハリー、随分と大人気じゃねえか」
「笑いごとじゃないよクレス……」

ハリーが寮を出ると、どこへ行ってもあらゆる生徒の注目がハリー達三人、具体的にはハリーに集まった。
どうやら『生き残った男の子』のネームバリューはハリーが考えていた以上に大きいらしい。

ホグワーツの構造は生徒泣かせの複雑なものであったが、クレスがルート探知呪文という目的地を探知する魔法を使えたため迷うことは無かった(真ん中あたで一段消えてしまう階段には三人仲良く引っ掛かったが)。
たまに出くわすポルターガイストのピープズは何故か手で触れることができるクレスが毎回追い払っていた。
他にも校内にはミセス・ノリスという猫が徘徊している。この猫は管理人のアーガス・フィルチの飼い猫で、彼女の前で規則を破ればすぐさまフィルチがやって来て生徒に罰則を課す。そのためホグワーツのほぼ全ての生徒から蛇蝎のごとく嫌われているのだが、アレクにはごく自然に懐いており、そのことは教師を含むありとあらゆる人間を戦慄させた。

授業に関しては、ついていけるか不安だったハリーを、皆も大体似たり寄ったりであると安心させた。
『天文学』では毎週水曜の真夜中に望遠鏡を観察し、星の名前や惑星の動きを、『薬草学』では城の裏にある温室に行き、不思議な植物やきのこの育て方、どんな用途に使われるのかなどを勉強した。
『魔法史』の授業は、唯一のゴースト教師・ピンズ先生の教え方が非常に単調で退屈なものであったので、第一回目の講義の時点でハーマイオニー以外のグリフィンドール生が睡魔に敗北してしまう事態に陥った(特にクレスは開始5
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