暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜狩人と黒の剣士〜
インベーティング:闇が求める光
[1/4]

しおりを登録しました
[8]前話 [1] 最後 [2]次話
???Said

辺りが闇に覆われていた。
深い深い、底無しの闇。
俺はその中に、ぽつんと浮遊していた。
存在すらも、今の俺には無い。
と言うか、俺は誰だったのか。何で剣を持って戦っていたのか。
……闇が俺をしつこく覆い隠そうとする。まるで、『俺を何処からか消し去ろう』とするように。
『……俺は、何なんだ?』
俺は闇に問い、そして闇はそれに答えるかの様に、俺を包んで、消えた。


ロードSaid
人界の南端から、東域の果てへ。
僕たちは四帝国の中で最も謎の多い地であるイスタバリエス東帝国へと訪れていた。
「いやー、まさか遠出することになるとはねー」
至極真面目に、ライトの体内で身を潜めていたウィンガーウィザードラゴンの上で僕は言う。
「イスタバリエスは南の私達でさえ、その全容を知りません。唯、唯一知りうる物が、あの谷と『東の大門』です』
ユリアが僕に説明してくれる。
銃撃眼の遠距離(スナイパー)モードで見ると、垂直に断ち割ったが如き峡谷と垂直にそびえたつ灰色の門が佇んでいた。
「ひゅう……アレが例の東の大門?継ぎ目が一つも無いのに良く立ってられるね?」
「それは私も同感よ」
ユイリが溜め息を漏らしそうに言う。……あんだけ馬鹿でかいんじゃ、壊される心配無いだろうに。
「……まぁ、良いや。もう少し近くで見たいから行くよ。ドラゴン、よろしく」
『……俺は貴様の手足では無いぞ』
「ドラグレイダー、お願いします!」
『解っている』
「……勘弁だわ」
ユイリだけ乗り気がしてなかった様だが、僕たちは野営地を飛び越え、東の大門に近付いて行く。
「うっひゃあ〜……」
ドラゴンとドラグレイダーを止めると、東の大門を見上げる。
すると、高さ二百メル辺りに、左右の扉を成す灰色の岩盤を繋ぐようにして、神聖文字で何か記されていた。
「……ええっと、何々?デストラクト……アットザ、ラストステージ?何これ?」
ラストステージは最終舞台、デストラクトは破壊……意味がまるで解らない。
一斉に首をかしげた、その時。突然、びききっ!と凄まじい破砕音が空気を震わせ、僕たちは驚く。
良く見ると、先程まで何も無かった扉にヒビが入っている。
「……うわぉ、そう言うこと?ライトもオーシャンタートルの連中も中々にエグイ事するよね……」
ヒビが入った意味、先程の文、そのすべての意味を、僕は知ってしまった。
「ユリアちゃん、少しこの大門の天命見てくれる?」
「解りました」
ユリアは言うと、素早く印を描いて、門の表面を叩く。
そして、窓を見ると、蒼白した顔に変化した。
「……そんな。後、5日で門が壊れる……!?」
(……やはり、か)
僕は心の中でそう言うと、拳を作る。
(ダークテリトリーの奴等がこの大門を越えて来るのは後、5日
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ