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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
目覚め
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一輝がいた世界で、一つの物語が紡がれた。
それは、とある一族の物語。ある事情から世界中で有名な、日本に存在したとある一族の物語だ。
その一族は、日本の呪術会に置いて最も大きな罪悪を抱えるとされた。
それは、かつて全ての妖怪と人間が対立していた時代。
それは、妖怪を屈服させしたがえるのであればともかく対等の契約を交わすことを禁忌とされた時代。
それは、人間を屈服させしたがえるのであればともかく対等の契約を交わすことを禁忌とされた時代。
そんな時代に、神に等しい大妖怪と契約した一族の物語。
そんな時代に、最も強い意志を持った人間と契約した妖怪の物語。

だがしかし、時代の流れとともに人間と妖怪は友好を結び、対等な契約を交わすことも、婚姻を結ぶことも珍しくない時代になってもなお、その一族は悪としての罵りを受けた。
常に悪としての名を、『外道』と言う侮辱を受けるその一族。しかし、その一族は全ての民が知る場でも、全ての民が知らぬ場でも世界を守ってきた。

民は知っていた。その一族によってどれだけ平和に暮らせていたのかを。
その一族は人間とは比べ物にならないほどの力を持つ霊獣を七体も倒し、二度と現れないよう封印して見せた。さらに、人間には到底討伐できない神をすら一柱、討伐し封印して見せた。しかし、民は彼らを悪として罵った。
彼らは恐れたのだ。それだけの力を持つその一族を。そして、封印した者たちの力すら振るう事が出来てしまうその一族を。だからこそ、彼らはその一族を罵り・・・そして後悔した。
それだけの働きをした彼の働きは、その一族の者が一人残らず世界から消えた時初めて、全ての民に公開された。
その一族によって、民がどれだけ救われたのかを。人間に知りうる限りの範囲で、民へと知らされた。
彼らは、そんな一族を『外道』と罵ったことを悔い、彼らに十分な感謝を伝えることすらできなかったことを悔いた。滅びた一族について詮索することを禁止されていながらその事実が知らされたのは、ある事情から・・・一族が滅びながらも生き残り、国の第三位として国の名前を背負って戦った戦士がいたからだ。彼の存在に、彼の活躍に対して報いるために、特例としてこの事実が知らされた。消えてしまった国の第三席を英霊としてまつるためにも、その手順が必要であったのだ。

そうして知らされた事実から、人々は一つの物語を紡いだ。
大罪を背負い、力を得て民を守った彼らのことを後の世代に語り継ぐために。
そして、その物語は新たな神話となる。
狂信者による宗教としてではなく、語り継がれ、祀られる神として神話になった。
その物語は、こう題名づけられる。
その一族は、百鬼をしたがえる。
その一族は、一度動き出せば止まらない。
その一族は、民へ光を示した。

故に・・・その題名は、『
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