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謎の契り
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 次の日、ボス攻略のパーティーが編成された。普通はキリトとコンビを組んで参加だが今回はキリトがいない。だから、今回の攻略には参加できないと思っていたが、ボス部屋を発見したのが自分なので特別に参加が許されている。

「よう、ゲツガ。今回はお前がココ、見つけたんだっけ?早いじゃねえか」

 話しかけてきたのは、ギルド《風林火山》のリーダー、クラインだ。

「クラインか、まあそうだな。正直、一番早く見つけてもいいことなかったぞ。ボスが気持ち悪いし」

「そ、そうなのか」

 他愛の無い会話をしていると一人の女性が話しかけてきた。

「ねえ、君がゲツガ君?」

 話しかけてきたのは、血盟騎士団、姫騎士のユキだった。

 姫騎士とは、騎士の防具に片手剣と盾のオードソックスな装備だが、普通の人たちと動きが違う。盾と剣を攻略組の中では二番目にうまく使い、(一番はヒースクリフ)その強さは、攻略組の中でもトップクラス。

 そして容姿もいい。黒髪で腰の後ろまであるロングヘアー、雪の様に白い肌でアスナと違った美しさを醸し出す女性だ。年は同じか、下ぐらいだろう。

「そうだけど、何かよう?姫騎士さん」

「ちょっとね、ホワイトバレッドさんを近くで見たかったのと、団長からの伝言」

 ホワイトバレッドとは、ゲツガの二つ名で着ている白のコートで壁をけって弾丸のようにいくことから、ついたのだ。ついでに姫騎士と話すのはこれが初めてのはずなんだがどこかであったこのがあるような気がするが思い出せない。

「団長が今回は参加しないからゲツガ君に指揮権を任すって、それとボスの説明も頼むって」

「そうか、わかった」

「それじゃ、お願いね」

 そう言ってユキは去っていった。するとクラインが胸倉を掴んできた。

「おおおおい、ゲツガ!あのユキさんと話すなんてどういうことだ!」

「さっき、聞いただろ。ヒースクリフからの伝言だよ。しかも、さっきのは話したに入らないだろ」

「それでもー!俺はうらやましーんだよ!数少ない女性プレイヤーに話しかけられて、グフッ!!」

 話の途中でクラインの鳩尾に蹴りをかます。

「痛くないだろ、って言うか五月蝿い。説明があるから行くからな」

 そう言ってからクラインから離れた。そのときクラインは、俺もトップに立ってモテてやるとか言っていたがまあ頑張れとだけ思う。そしてレイドパーティー全員の前に出る。

「えっと、今回の作戦指揮官に任された、ゲツガだ。まあ知っての通り、今回は部屋を見つけたということで特別に個人で参加させてもらっている」

 血盟騎士団の数人と聖竜連合のメンバーはいやな顔をするが、ボスは説明だけで具体的に知ってるのは自分だけなので何も言えないだろう。


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