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少年は魔人になるようです
第98話 壁の先は嵐が待っているようです
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Side ネギ

「"ラス・テル…ガッ、ゴホッ!」


既に『雷天大壮(ヘー・アストラペー・ヒューペル・ウーラヌー・メガ・デュナメネー)U』の発動で体が焼けている。

戦闘の為の協奏曲(バルトフェルド・コンチェルティア)』で回復力を上げても、全然間に合わない。

痛い、痛い、苦しい、熱い。でも―――


「……ま…マ・スキル・マギステル!! 久遠の空よ来たれり 敵を撃て戦神の矛

集え星の欠片 地より出でよ砂の鉄 空に伴え御使いの剣"!!」


それでも、やめる訳にはいかない。

そんな事で立ち止まったら、この人たちには追いつけない!!


「『熾使よりの天剣(シュワルト・ヴァンヒンメル・ファーレン)』"!!『固定解放・術式融合』!

"神器『剣よ熾天覆い雷雲と化せ(ラ・エスパーディア・エル・シエロ・テイパ・ニューブ・デ・トーメンタ)』"!!」
ゴォッ――――!!

瞬間、10mを超える刀剣槍斧、総数にして528本が闘技場を埋め尽くす。

試合開始ギリギリまで理論を練った融合魔法の一つ。

使った魔法の1/3の大きさ、1/6程の数になってしまったけれど、これが限界だ。

でも、まだこれでは終わらない。


「『術式誘導・操作方陣展開』!―――行きます!!」
ズラァッ!
「ふ、ふふふ。なぁんだ、思ったより出来るじゃない!」


そのままでは射出されてしまう剣を僕の周りに押し留め、突撃する。

戦いを始めてから一番愉しそうなノワールさんに、雷化した体にも寒気が走る。

だからこそ、嬉しい。漸く、敵と見做して貰ったのだから!


「ハァァッッ!」
ボボボボボボボボボボボボッ!
「あら、最初から大盤振る舞いね。」
ギギギギギギギギギギギギン!

一番近かった十二本を投げつける。雷撃・光の貫通・風の加速が付与され、

オリジナルと同等の威力を持ったそれは簡単に弾かれるけれど、分かっていた事だ。

二本を除き操作を開始、同時に新たに鎌と日本刀を掴み切りかかる。


「丁度良い、借りんぜ!!」
ゴッ!!
「くっ!う〜ん、流石にこれだけ揃うとウザイわねぇ。」

「それならそれらしい顔してくださいよ!」


ラカンさんは後ろに回って二本の大剣を嵐のように振り回し、正面の僕は

剣を振り、槍を射出し、鎌を回転させ、戦槌を叩きつける。

単純な重量だけでも十倍の加重。思考まで雷化させて肉体の強化をして、言葉通り

雷速で迫る武器群を前に、それでもノワールさんは眉を顰めるだけだ。


「(まだ足りない・・・なら!)"ラス・テル・マ・スキル・マギステル!

同時解放・固定!!『|融合・術式兵装《ア
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