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少年と女神の物語
『造られし神殺し』編
第百五話
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堂のことだろう。そして、相変わらずと言うのは・・・

「ええ。相変わらず二人は護堂のことを警戒してる感じですよ」

 こう答えるのが正解であろう。いくら俺の記憶と食い違うとはいえ、現状がそうなっているのだからそう答えるほかない。

「そうですか・・・こっちのクラスの万里谷さんも相変わらずおびえている感じなんですよね。何かあったんでしょうか・・・?」
「さあ?少なくとも、護堂は悪い奴ではないんですけどね」

 むしろ、あの四人は一緒になって神にすら挑む位なんだから、強いきずなで結ばれていたはずなんだけど・・・何故か、ある日を境にこうなった。あの四人だけでなく他の人間もそう認識していたため、何かしらの・・・と言うかまつろわぬ神によるものと考えていいだろう。幸いにも、ウチの家族については俺とアテが変な感じがした際に抵抗したら影響を受けず、全員にかけられていたものも解いたから無事なんだけど。

 とはいえ、自分たち以外の人間がそろって違う認識をしている・・・知に富む偉大なる者(ルアド・ロエサ)で見てすらそう思っているという現状はかなりの違和感だ。だからって他人のことに干渉しようと思うほどのことじゃないから放置しているんだけど。

「はぁ・・・昨日草薙君とリリアナさんが一緒に歩いているところを見た人がいたり、今朝草薙君と万里谷さんが一緒に登校しているのを見たりしたので、もしかしたらって思ったんですけど・・・」
「まだみたいですね・・・とはいえ、今もリリアナと護堂は一緒にいるみたいですし、時間の問題じゃないですか?」
「そうだといいんですけど・・・なんだかギスギスしていますし」

 確かに、少し同じクラスにいづらい部分はある。だけどまあ、あいつらも違和感を感じ始めているくらいだからもうちょいだろう。
 そんなことを考えながら俺は仕事に戻り、書記さんもまた自分の仕事に戻った。



 ◇◆◇◆◇



「すいません、お待たせしてしまって」
「気にしないでください。俺の方から頼みごとをしたんですから」

 生徒会室の戸締りをしながら、俺と梅先輩はそう会話を交わす。
 最後に生徒会室の鍵を閉めてから、ならんで帰路に就く。もう暗いので家まで送ることにした。

「では、こちらが頼まれていたものです。あなたの名前で世界中の様々な組織に要求(・・)して集めました」
「ありがとうございます」

 差し出されたそれを受け取り、歩きながら中身をみる。そこに記されているのは『どんな理由で消えたのか不明なまつろわぬ神』のリストだ。とりあえず、そこそこ昔までさかのぼって調べてもらった。当然名前も分からないものだらけなのだが、多少は霊視の情報も載っているので何の神なのかはなんとなく知ることができる。

「ですが、こんなも
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