暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
アイングラッド編
SAO編
《圏内事件》7
[4/4]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
ザはしゅうと低い呼吸音だけ漏らし、去っていった。



















ラフコフが去った後、アスナがしょっぴいてきたグリムロック共々、驚いて腰を抜かしているヨルコさんやカインズ氏、そして落ち着きを取り戻しつつあるシュミットに《指環事件》の種明かしをした。


最後の抵抗もヨルコさんの機転により破られ、処分は3人に任すとして、今回の事件は終結した。
丘を降りていく4人を見下ろしながら、今日も昼寝しようと決めていると、不意にアスナがポツリと言った。



「……ねえ、キリト君。もし君なら……仮に誰かと結婚した後になって、相手の隠れた一面に気付いたとき、君ならどう思う?」

少し離れて立っているせいか、俺は完全に蚊帳の外だ。

まあ、いいけど。

「えっ………ラッキーだった、って思うかな」
「え?」
「だ……だってさ、結婚するってことは、それまでに見えてきた面はもう好きになってるわけだろ?だから、そのあとに新しい面に気付いてそこも好きになれたら……に、2倍じゃないですか」
「ふうん、変なの」

同感……だが、良い答えだな。キリトにしては。

「ま、いいわ。そんなことより……色々ありすぎて、お腹すいたわよ。なんか食べにいこう。レイ君の驕りで」
「何故だ!?」
「よし、じゃあ……アルゲート名物、見た目はお好み焼きなのにソースの味がしないというあれを……」
「却下」

そんな馬鹿話をしながら歩き出そうとすると不意に後ろに気配を感じた。

薄い金色に輝き、半ば透き通る、1人の女性プレイヤー。




「あなたの意志は……俺達が、確かに引き継ぐよ。いつか必ずこのゲームをクリアして、みんなを解放してみせる」
「ええ。約束します。だから……見守っていてください、グリセルダさん」



2人の言葉に女性はニッコリと大きな笑みが刻まれたーーー
ついで、俺に視線を向けてくる。

「ああ」

言葉は無くとも伝わってくる。俺はそれに頷いて応じた。

「キリト君、フレンド登録しようか」
「え?」
「今までしてなかったじゃない。知り合いなのに連絡が取れないと不便だわ」
「あ、ああ」






そしてまた、新しい1日が始まる。

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ