暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王デュエルモンスターズ 〜風神竜の輝き〜
第3章 新たなる好敵手
第13話 忍び寄る魔の手
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怒られそうよね」
「大人しく、話しながら待ってようか」
「そう言えば、亜璃沙ちゃんもデュエル・モンスターズするんだよね?」
「えっ?あっ、うん。一応、やってるけど」
「亜璃沙ちゃんから見て、さっきの人って強かったの?」

『さっきの人』とは恐らく咲峰 燈輝の事だろう、と亜璃沙は判断して、返答する。

「そうね……あのデッキ、かなり変則的な戦い方のデッキだったから……それを使いこなしてる時点で中々の腕前だと思うわ」
「そっかー……私よく分からなかったんだよね。同じモンスターが何度も出たり下がったりしてたくらいしか」
「天藤君は?」
「僕も概ね同意かな。僕は遊雅の事をすごく強いと思ってるけど、その遊雅を完封してしまったくらいだからね」
「けど、南雲君のあのモンスターもすごかったよね!フレ……なんだっけ?」
「《フレスヴェルク・ドラゴン》な。俺の相棒だ」

答えながら、遊雅はデッキケースから《フレスヴェルク・ドラゴン》を取り出して、2人の女子生徒に見せる。

「すごーい!かっこいいよね、この子!」
「この子……」

言うに事欠いて風神竜を『この子』呼ばわりする女子生徒に、遊雅は面食らってしまう。
このカードにそのような設定がある事など、当の本人は知る由もないわけだが。

「残念だがさっきのデュエルではいいとこ見せれなかったけど、俺はこいつに何度も助けられてるんだ」
「へぇ〜……確かに、強そうだもんね」
「来週は絶対に負けられないね、遊雅!」
「ああ!次こそはあいつに勝ってみせるぜ!」
「頑張ってね、南雲君!」
「今日の二の舞にならなきゃいいわね」
「うっせ!ぜってー勝ってやるから、見とけよ!」
「はいはい、期待しておくわ」

その後、水を満載したバケツを持った男子生徒が戻って来た。
調理開始も、それ以降そこまで待つ事なく言い渡された為、遊雅達は早速、調理に取り掛かる。

「僕、野菜の皮剥いていくね」
「私はお米研ぐね!」
「じゃあ私達2人は食材を切っていくわ」
「んじゃ、俺達は火を焚くぜ」

それぞれ分担した役割を消化していく。
火起こしは火気類を使用するのではなく、施設から借りて来た火起こし用の器具を用いる事になっている。
木の棒を板にこすり付けて摩擦で火種を作る、ポピュラーなやり方だ。

「んじゃ、俺はかまどに薪を積んでくから、南雲は火種作っといてくれ」
「OK。そっちも頼むぜ」

板の窪みに器具の棒の先端を押し付け、回転させて摩擦していく。
当初、遊雅はこの作業をとても簡単な物だと思い込んでいた。
しかし、現実はそう甘くはなかった。

「ぐっ……こ、このっ……」

いくら回転させても、火種どころか煙すら出て来ない。
次第に棒を回転させる速度が、腕の疲労
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