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DQ3 そして現実へ…〜もう一人の転生者(別視点)
ジジイに杖渡す
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に入って交換を済ませちゃいましょうよぉ〜

「う〜ん…そう言うことか…」
お父さんは暫く考えると、寒そうに体中を擦りながら、みんなが待つ室内へと騒がしく戻って行く…
「さみー!外、ものっそい寒いよ!バカじゃないの!?」
そんな馬鹿みたいな事に付き合わされた私って…

「おい爺さん!数ヶ月間の物々レンタルって言うのはどうだ!?」
「…何じゃ、物々レンタルってのは?」
物々交換とは違うの?

「爺さん…悪く思わないでほしいのだが、やっぱりこの杖を他人に託すわけにはいかない!この杖の所為で、大勢の弱者が虐げられるのを目撃してしまったからね…」
「何と失礼なヤツじゃ!ワシは悪用しないと言って居るだろうに!」
大丈夫だって…こんなジジイに大したことは出来ないって!

「勘違いしないでくれ…爺さんの事は疑ってない!むしろ、その後の事が心配なんだ!」
「「「その後?」」」
その後って何だ!?

「失礼な言い様だが、爺さん…アンタはもうそれ程長生き出来ないだろう…しかも家族も居なさそうだし…」
まぁ…保って10年ってとこか?
「全く持って失礼だが、その通りじゃ!それが何じゃ!?」
「爺さんが死んだ後、この杖はどうなる?誰の物になる?」
「……………」

誰の物って………誰の物!?
そのまま忘れ去られ、風化しちゃうんじゃないの?
で、でも確かに…
また悪者の手に渡ったら大変なことになるわねぇ…

「う…ぐ…で、では船乗りの骨は諦めるのじゃな!?」
いや、それは出来ない!
絶対に必要なんだから!!

「いや、だから物々レンタルを提案したい!…つまり、爺さんの『船乗りの骨』と、僕等の『変化の杖』を、期間限定で交換しようって事!」
あぁ!なるほどねぇ…
用が済んだら取り戻せば良いのね!
わ〜お、頭良い!

「……………なるほど。確かに、ワシの死後はどうなるか………じゃが、もしワシが断ったらどうする?おヌシ等にはこの骨が必要なんじゃろ?」
「いや…正直言うと、今の段階では大して必要じゃない!だから今は諦めるだけだ………だがもし、僕等の旅に必要な物になれば、アンタを殺してでも手に入れるつもりだ!本当はそんな事はしたくないけどね…やむを得なくなれば、アンタ一人の命は犠牲にする!」

流石は国王…交渉上手ねぇ…
“今”は必要じゃないってのがミソね!
じーさんは今すぐにでも杖が欲しい訳だし、ここで断ったら杖が遠退く。
老い先短い身としては、断り切れないわよねぇ…

「…分かった…物々レンタルに応じよう…それが一番、ワシにとって得なようじゃ」
凄いわぁ…ちゃんと先のことも考えているなんて…
ホントに惚れそうだわ。
ウルフが側に居なかったらヤバかったかもしれない…




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