暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第4章 俺の幼馴染とテロ屋さんが修羅場すぎる!
バレンタイン特別SS とある年のバレンタイン
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 ついにこの日がやってきた。来て欲しかった、でも来て欲しくもなかったそんな微妙な日。それが俺にとってのバレンタインだ。

 高校生になって初めてのバレンタイン、もしかしたら、なんていう淡い期待と共に学校に行ったわけだけれど、例年通り収穫は0。いや、まぁ、うん。分かってはいたよ? 分かってはいたけどさ、それでも期待しちゃったんだよ。もしかしたら、なんてさ。 ……そんなことを言ったら松田元浜はもとより、クラスの男子全員にぶん殴られたが。

「ただいま〜」

 まぁそんなわけで今年も収穫は0で帰宅。肩を落としつつ玄関を開けると……仄かにチョコの香りが。

「あら、おかえりイッセー。今日は遅かったわね?」

「おかえりなさいイッセーくん」

「いや放課後クラスの男子たちとさ……っておばさん? どうしたんですかエプロンまで付けて?」

 いつも通り出迎えてくれる母さんに加え、今日はなぜかおばさんまでいた。しかもエプロンまで付けて。

「今日の晩は2家合同のバレンタインパーティーにしようと思いまして」

「お母さんと詩織さんとで腕によりをかけてご馳走作るからね?」

「……えっと、チョコの香りするけど、まさか夕飯チョコオンリーなんてことないよな?」

「やぁねぇ、そんなことあるわけないじゃない。これはお父さんたち用のチョコよ。あと黒歌ちゃんも手伝ってくれたチョコレートケーキもあるから楽しみにしてなさい」

 まぁそれもそうか。と、そこで母さんが俺から鞄を取り上げる。

「それよりも早く行ってあげなさい。あの娘たち待ってるわよ」

「うふふ、娘たちのことよろしくお願いしますね?」

「あ、はい。……じゃあ行ってきます」

 というわけでその場で反転、隣の家の玄関まで移動する。まぁこれがクラス男子たちにぶん殴られた原因でして、要するに学校では貰えなかったけど毎年家に帰ってから俺は幼馴染たちにチョコを貰っていたんだ。まぁ幼馴染たちから貰えるのは義理チョコだけどな。だからあそこまで怒ることはないと思うんだ。もし俺が逆の立場なら………………まぁ、うん。血涙流してるかも。

「お邪魔しま〜す」

 さてさていつもなら……っと、あったあった。毎年どういう順番で各部屋を回るかはこうしてメモ用紙で指示されてるんだ。なんでも毎回じゃんけんで決めてるらしい。で、今年の順番は……黒歌姉、龍巳、白音ちゃん、火織の順番か。う〜む、今年の順番はなかなか……。

 毎年くれるチョコはそれぞれ個人個人の性格がよく出てて……まぁ火織と白音ちゃんは安心して貰えるんだよ。だけど黒歌姉と龍巳は、ここ最近は突拍子もない物が入ってたりとか、それから一緒に悪戯とかされるんで毎年心臓に悪いんだ。で、今年はその2人が最初か……。

 
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