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俺の名はシャルル・フェニックス
盗人と不死鳥
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その後は前衛がいない後衛が何かできるわけもなく、銃持ちは撃ち尽くしたところで恋に斬られ、魔力使いは黒歌の魔力弾により光となって消えていった。

「らくしょーだったにゃん♪」

「……弱い」

頼もし過ぎんだろ。

ま、とりあえず、前哨戦は勝ちだな。

『ヴィレーネ・アンドロマリウスさまの兵士3名、リタイヤ』


◇◆◇◆◇

西側にて

「うわぁぁぁぁん!!
眷属いじめはんたぁぁぁい!!
魔王様に訴えてやるぅぅぅぅ!!」

理子の絶叫が響き渡る。

走る、走る。

諸手をあげて逃げる。

たまに止まって両手に持つワルサーP99から銃弾を放ち、逃げる。

悪漢に追われるか弱い少女のように逃げる。

まぁ、か弱い少女がハンドガンを2挺も持ってるわけがないというツッコミは置いてといて、とにかく逃げる。

ヒラヒラとしたフリルが多い服を翻しながら悪漢から逃げる。

悪漢たちはまるで狩りのような現状に悪どく下種びた笑みを浮かべながら、銃持ちは銃を放ち、魔力使いは魔力でできた水弾を放つ。

ひねくれたことに足や当たらないギリギリのところを狙いながら。

まさに外道、まさに悪役。

さぁ、か弱い少女の走る先には少女を救う白馬の王子様はいるのだろうか!?


「うえぇぇぇぇぇぇん!!
シャーくんのバカぁぁぁぁぁぁぁ!!
取って置きのハーゲンダッツのグリーンティー味食べたからってひどいよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

……白馬の王子様にしては小さい理由である。


因みにこれを観ている魔王様(サーゼクス)は苦笑いしているぞ!


◇◆◇◆◇

どうやら、俺達の作戦通りにいったらしいな。

あとは俺達がどんだけ相手の眷属をここに縛りつけておけるか、理子が上手く逃げれてるか。



そして――――









白雪が王を取れるか。






チェックメイト。


俺の女王様はちょっとヤンデレ気質だかんな。

てめぇに怒りの炎を止められるか?

かなり熱いぜ?

ヴィレーネ・アンドロマリウス。







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