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SAO−銀ノ月−
第七十三話
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『未だ天の高みを知らぬ者よ、王の城へ至らんと欲するか』

 世界樹のゲートの前に置いてあった、仰々しい石像から低い音の問いかけが発せられる。その答えはもちろん決まっており、石像は目を青く光らせながらゲートを破裂させる。

『さればそなたが背の双翼の、天翔に足ることを示すがよい――』

 石像がその言葉を発した時には、既にその言葉は背後にあった。シルフの精鋭部隊やケットシーのワイバーン部隊に混じり、俺たちも世界樹の内部へと侵入していく。中は何の光も見えないほどの暗闇だったが、しばしの時間も経たないうちに光が灯され、世界樹の内部を照らしだした。

 どこかアインクラッド75層に似た円形のホールだったが、その広さは比べられる筈もない。天を貫くほどの高さだった世界樹が、そのままホール状のダンジョンになっており、世界樹の中は全てがらんどうだったらしい。そして、頂上からは光が降り注ぐ天蓋があり、おそらくはその向こう側がゴール――たどり着けばクエストクリアとなるのか。

 もちろん、そう簡単にたどり着けるわけもなく、行く手を阻むモンスターが――いや、モンスターにしてはずいぶんと神々しい外見をしていた。天界を守護する戦士のような印象を持たせるガーディアンが、数えるのが面倒になる程に出現する。武器は光の弓矢を携えており、全身はサラマンダー部隊と同じように、全身が鎧で覆われており――

 ――そして、消滅した。

「にっひひひ、油断大敵だヨ」

 つい背後を振り向くと、ケットシーの領主であるアリシャ・ルーが嫌らしい顔でニヤリと笑っていた。飛竜隊の業火によって守護戦士たちは一瞬のうちに焼き尽くされ、その隙に精鋭たるドラグーン部隊が飛翔を開始する。文字通り残りカスとなった守護戦士を蹴散らし、十騎のドラグーンが雷のような雄叫びをあげ、一気に天蓋へと距離を詰める。

「……ふふふ。さあ、我々も負けてはいられないぞ! シルフ隊、恐れず突き進め!」

 ケットシーたちに遅れることしばし、シルフの領主、サクヤが扇子を振り上げてシルフ隊に攻撃を命じる。シルフ隊はケットシーと違って派手さはない――金色がピカピカして違う意味では目立つが――ものの、各員が一目で名刀と分かる長剣を帯刀していた。中にはロッドを持っているものもおり、リーファやレコンのように、魔法によるサポートも可能らしい。

 即座に復活した守護戦士を切り裂きながら、シルフ隊の面々もケットシーのドラグーンへと追いついた。それでも守護戦士の数は減らず、遠くから見ているとその神々しい外見とは裏腹に、白い虫が涌いているようだった。

 全員が全員突撃したわけではなく、完全に魔法使いのような外見をした者や飛竜、二人の領主は後方に待機しており、後方支援の役目を担っていた。

「……俺たちいらなく
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