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我が剣は愛する者の為に
修行編 その四
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事ができる。」

「それってつまり・・・・」

この説明を聞いて俺はようやく師匠が野宿を主体にするのか分かった。
俺が気がついたのを見て、師匠は笑みを浮かべる。

「そうだ。
 私達が生きているのはこの自然の恵みがあってこそだ。
 故に私は自然の氣を感じる事で感謝するようにしている。
 自然がなければ私達は生きる事ができないからな。」

話が逸れたな、と言って師匠は話を戻す。

「その中で動氣を戦闘に使う事ができる。
 主に使い方は大きく分けて二つ。
 強化型と放射型だ。」

師匠は右手を強く握りしめ、思い切り殴る。
木は軽く揺れるだけで何も起こらない。

「何の装備もなく木を殴っても揺らす程度だろう。
 しかし。」

同じ様に構えて、そのまま拳を突き出す。
さっきは軽く揺らす程度だったのにバキ!、という音と共に師匠の拳は木にめり込んだ。
師匠は拳をゆっくりと木の中から抜く。
それを俺は唖然と見つめる。

「強化型は言葉の通り身体を強化する事ができる。
 さっき見せたとおり、扱えればこの程度の木くらいめり込ます事くらい簡単だ。
 他にも足を強化して速度を上げたりと応用は自分次第だ。」

次に、と言って師匠は先程の木から距離を開ける。

「放射型も言葉の通りだ。
 氣を撃ち出す事をさしている。」

師匠の右手に氣が集まる。
おお、あれが氣か。
表現するなら淡い光を放つ弾と表現するべきだろうか。
先程から言っているがドラ○ンボールがポウポウ撃っているあれだ。
それを木に撃ち込む。
先程めり込んだ穴に直撃して、完全に木が折れる。
ドォン、という鈍い音が聞こえた。

「このように大まかに分けて二つある。
 修行内容は簡単だ。
 自身の体内にある氣を感じればいい。
 それをさっきのように撃ち出せばひとまず終了だ。」

「えっ?
 それだけですか?」

「あくまでな。
 そこから強化の修行、放射の方も実戦に使えるまで修行しないといけない。
 何より、氣を扱う事に慣れないとな。
 それではやってみろ。
 普段私と共に生活しているのだ。
 氣を感じるのは難しくないはずだと思うが。」

師匠の言葉を聞いてとりあえず、眼を閉じる。
数分間くらい集中してみたが何も感じない。
どうしよう、と目を開けて考える。
見かねて師匠が言う。

「ふむ。
 縁、一度氣を撃ってみなさい。」

突然、助言とは程遠い言葉が飛んできた。

「ええ!?
 まだ氣の何たるかさえ分かっていないのいきなり撃ってみろって。」

「さっきも言ったがお前は私と一緒に生活をしている。
 既にお前の中で氣というモノを感じているのやもしれん。
 ともかくやってみろ。」

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